1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63450065
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
宮岡 伯人 北海道大学, 文学部, 教授 (60002979)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大島 稔 小樽商科大学, 短期大学部, 助教授 (00142787)
煎本 孝 北海道大学, 文学部, 助教授 (50124227)
岡田 宏明 北海道大学, 文学部, 教授 (50002283)
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Keywords | エスキモ- / アリュ-ト / アサバスカ / トリンギット / 極北原住民 / 生業活動 / 作業語彙 |
Research Abstract |
前年度につづき、本研究に必要な文献資料の蒐集をおこなうと同時に、各人がこれまでアラスカ、カナダでおこなってきた現地調査(言語学、人類学、考古学)で得られた資料にてらしながらそれら文献資料を精査、分析することによって、本年度に予定した研究課題の遂行に努めた。 文献資料は厳しい予算的制限のなかでの蒐集であり、いまだ相当数、残っている入手困難なものも最終年度(あるいはそれ以降)に期待せざるをえないのが実状ではあるが、すでにわが国における北アメリカ原住民言語人類学関係コレクションとしては質量ともに最上のものになりつつあるため、その文献目録の作成に着手した。 宮岡と大島は前年度につづき、インディアン語についての知見を「辞典」(中ないし大項目)に纏めることによって本研究の基礎を固めつつ、宮岡は極北のエスキモ-語とインディアン語の地理的分布にたいする生態的要因の関係の関与について理解を深め、大島は言語資料によるアリュ-トの民族接触の解明を試みた。 岡田はトリンギットの伝統文化を再構するため、文献ならびに調査資料の分析を予備的報告に纏めあげた。 煎本はチペワイアン(アサバスカ・インディアン)の伝統的生業であるカリブ-猟を中心に生態と神話的世界の関係を闡明する前年度からの研究を三ヵ月の海外調査の成果によって深化させることができた。 平成二年二月に、各人が進めてきた作業の成果を報告し、共同討議ののち、次年度の研究計画を固めた。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 宮岡伯人: "北アメリカ先住民(インディアとエスキモ-)の言語" 『言語』(大修館書店). 7月号. 1-8 (1989)
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[Publications] IRIMOTO,Takashi: "Chipowyan Ecology and Mythology with reference to Caribou Hunting Strategy" Abstracts of the 87th Annual Meeting,American Anthropological Association. 40 (1989)
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[Publications] OKADA,Hiroaki,et al.: "Heceta Island-An Anthropological Project in Southeastern Alaska" Department of Behavioral Science,Hokkaido University. 1-78 (1989)
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[Publications] 宮岡伯人: "「北米インディアン諸語」『言語学大辞典第3巻』" 三省堂, 1-65 (1990)
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[Publications] 大島稔: "民族接触-北の視点から-(早稲田大学北方言語文化研究会編)" 六興出版, 88-99 (1989)