1988 Fiscal Year Annual Research Report
子供の発達過程に伴う巧緻性の変容とそれに係わる指導法に関する研究
Project/Area Number |
63450100
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Research Institution | Aichi University of Education |
Principal Investigator |
黒川 建一 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (50033189)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村岡 眞澄 愛知教育大学, 教育学部, 助教授 (20024101)
橘田 紘洋 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (20024010)
中村 よし子 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (00109373)
高橋 超 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (80033554)
柴田 録治 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (20023997)
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Keywords | 巧緻性 / 社会的有能性 / 運動調整能力 / スポーツパフォーマンス / 加工動作 / 図がき |
Research Abstract |
本年度は3つの副課題について検討してきたので、結果を要約する。 ア.子どもの認識の変遷と行動変容 巧緻性を社会的有能性としての視点から心理学的なアプローチのし方を検討した結果、社会的有能性と深く関わることを認めるとともに、社会的有能性の評価を共感性から類推する測定法を整理した。 子どもの認識の発達と道具使用の変化との関係を図がきの発達と係わらせて調べた結果、図がきの発達変化と道具の獲得順序に特徴的な関連性のあることを見出した。 イ.身体運動及び協応動作の発達変容 幼児の連続跳動作の分析を通して、目的の行為を行なうために要求される力の抑制や調整能力の変容を調べた結果、3才児では調整能力はないが4才児では女子に調整能力が認められるようになり、5才児になって全員が獲得してくることがわかった。この傾向は音楽を流して、リズムに合わせた運動についても同様であった。 飛しょうするボール距離・方向に対する認知能力を調べた結果、距離と方向の複合的認知力は、視覚入力時間が15秒以内に制限されると低下していった。ドッヂボールやテニスなどのコート内での総合認知力は7〜12才の間で急速に発達することがわかった。 スポーツパフォーマンスの発達を縦断的に調べた結果、量育や持久力などは日常の運動量に左右されやすく、量育は左右され難いことがわかった。また走動作はり投動作や泳ぐ動作が学習経験に左右されていた。 ウ.道具使用時の巧緻性の変容 木材加工で用いる道具には獲得順序があるとともに、加工動作を体系的に分類することができた。また、かんな、げんのう、のみに対する加工動作を分析した結果、動作を主要動作と従属動作に分けられた。
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[Publications] 合屋十四秋: 日本バイオメカニクス学会大会論集.
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[Publications] 村田眞澄: 体育科学.
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[Publications] 橘田紘洋: 日本産業教育学会誌.