1988 Fiscal Year Annual Research Report
超高速高電圧・大電流インパルス計測システムの高信頼化、高性能化に関する研究
Project/Area Number |
63460114
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
原田 達哉 佐賀大学, 理工学部, 教授 (10183568)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢倉 信也 佐賀大学, 理工学部, 助手 (60136596)
藤田 寛治 佐賀大学, 理工学部, 教授 (10038086)
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Keywords | インパルス電圧 / 急しゅん波インパルス電圧 / 分圧器 / 電解液 / 応答特性 |
Research Abstract |
研究計画にしたがって研究を進め、初年度である63年度においては下記の成果を得た。 1.インパルス電圧測定系の性能評価ならびに基礎実験のための超高速電圧・電流発生器を試作し、所期の性能を得ることができた。 2.急しゅん波インパルス電圧測定用電解液分圧器について理論的、実験的に検討を行い、応答特性の極めて優れた分圧器を開発した。得られた結果を総括するとつぎのようになる。 (1)電解液分圧器は抵抗値、使用電圧など任意の大きさの分圧器が容易かつ安価に製作できる。また、電解液抵抗体の直径と長さを適切に選定して、電解液の大きな比誘電率を利用することにより応答特性の良好な分圧器が得られる。ただし、電解液の抵抗温度係数が大きいので、温度上昇の小さい範囲で使用する必要がある。 (2)従来の高、低圧部に同一の電解液を使用した分圧器では、分圧比は温度変化に対してほぼ一定に保たれるが、応答特性は低下する。低圧部電解液の抵抗率を高圧部のそれに比べて小さくすることにより、分圧比の一定性を保ちつつ応答特性を向上しうることを明らかとした。 (3)低圧部として通常の抵抗(皮膜抵抗、ソリッド抵抗等)を使用し、高圧部の直列静電容量を有効に利用することにより応答特性の優れた分圧器を構成できる。ただし、分圧比を適時構成する必要がある。 (4)電解液分圧器の応答特性を分圧器の寸法と抵抗値により理論的に計算できるようにし、最適設計を可能とした。 (5)分圧比を一定に保ち、かつ電解液の誘電率を有効に利用する新型シールド形電解液分圧器を試作し、その特性について検討を進めた。 3.分圧器、分流器と光測定系との合成による応答特性の向上対策については、基礎実験によりその可能性を確認した。
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Research Products
(1 results)