1988 Fiscal Year Annual Research Report
紫外線オゾンレーザーレーダーにおけるソーラーブラインド効果の研究
Project/Area Number |
63460141
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
前田 三男 九州大学, 工学部, 教授 (80037910)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本田 親久 九州大学, 工学部, 助手 (20037881)
柴田 隆 九州大学, 工学部, 助手 (70167443)
|
Keywords | オゾン層 / レーザーレーダー / ライダーソーラーブラインド効果 / エキシマーレザー / 差分吸収ライダー |
Research Abstract |
1.研究の目的 強力な紫外線レーザーであるエキシアマーレーザーを利用した差分吸収型オゾンレーザーレーダー(ライダー)は、高層のオゾン密度分布を地上から精度良く計測する方法として大変有効で、各地で大型ライダーシステムが建設されている。本研究の目的は成層圏オゾンによって昼間の観測時のSN比劣化を防いだ、ソーラーブラインド効果についての理論的・実験的な評価を行なって、その有用性を実証するとともに、それを利用して全日観測可能なコンパクトで可搬オゾンライダーを試作するものである。また、各種ライダー方式についてその有効性を検討することを目的としている。 2.研究成果 本年度に行なった研究の主な成果をまとめると以下の通りである。 (1)ソーラーブラインド効果を評価する際の基本となる空の放射スペクトルを、理論と実例の両面から求め、ソーラーブラインドフィルターとしては回析格子分光器が使用できることを確かめた。 (2)ライダー方程式にもとづくSN比の評価式を用いて、オゾンライダーにおける最適送信波長や、測定可能距離などについて考察した。 (3)可搬型オゾンライダーを試作するために、くり返し60Hz、出力300mJのコンパクトなKrFレーザーと、口経250mmのツイン望遠鏡と二波長同時受光系を開発した。 (4)上述の装置を用いて、予備的なオゾン計測の実験を行ない、高度3kmまでのオゾン密度分布を数秒で計測できることを示した。 次年度は、解析によりソーラーブラインドライダーの適用可能性についてさらに広く検討するとともに、可搬型ソーラーブラインドオゾンライダーシステムを実用化する予定である。
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] Mitsuo Maeda 他: Proceedings of Conference on Lasers and Electro Optics(CLEO). (1988)
-
[Publications] 柴田隆 他: 九州大学工学集報. 61. 631-637 (1988)
-
[Publications] 柴田隆 他: レーザー研究. 16. 318-327 (1988)
-
[Publications] Mitsuo Maeda 他: Proceedings of International Laser Radar Conference. (1988)