1988 Fiscal Year Annual Research Report
山地河川流路工の水理学的特性とその防災機能に関する研究
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63460161
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
河村 三郎 岐阜大学, 工学部, 教授 (40021571)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中谷 剛 岐阜大学, 工学部, 助手 (70155753)
藤田 一郎 岐阜大学, 工業短期大学部, 講師 (10127392)
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Keywords | 流路工 / 山地河川 / 床固め工 / 局所洗掘 / 河川合流部 / 河床変動 |
Research Abstract |
長さ10m、幅40cm、高さ30cmのアクリル製実験水路を使用し、多数の床固め工が設置された山地河川流路工の水理学的特性とその防災機能の評価手法の実験的研究を行った。実験は固定床とし、水路床にはD_<50>=1.2mmのほぼ一様な桂砂を塗布した。流れは射流となるよう水路の元河床勾配を1/50、床固工設置区間を1/100とした。流路工の設置区間の高低差は12cmとし、床固工が1基から6基設置された場合について実験を行った。実験的研究から以下のような研究成果が得られた。 1.水理学的特性 射流が床固工を通過する場合は、その上下流で生ずる流速の減衰はそれほど大きなものではない。特に十分な段落ち高さがない場合、また床固め直下流の水衝部の勾配が急な場合には、ほとんど減勢されない。一方、床固め直下流の水衝部の勾配を緩やかにすれば、流速を減勢させることができる。 2.防災機能 流路工内を通過する土砂量は、ある流路工区間が同一の高低差の時、多数の低落差床固め工が設置された場合の方が、高落差の床固め工が少数設置された場合より多い。 床固め工の直下流部が屈曲している流路工では、その最大洗掘深は屈曲の外岸側に生じ直線流路の場合よりも大きくなり、屈曲角が30゜の場合で約2倍、60゜の場合で約3倍程度になる。 今後の研究課題としては、(1)常流、射流の混在する流れの水面形の計算手法、(2)水路が屈曲している場合の床固め工下流部の最大洗掘深の予測手法、(3)直線流路及び流路合流部における定常流・非定常流の河床変動、河床形態、水位変動、及び土砂の流送能力などがある。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 河村三郎: 昭和63年度土木学会中部支部研究発表会講演概要集. 212-213 (1989)
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[Publications] 河村三郎: 昭和63年度土木学会中部支部研究発表会講演概要集. 214-215 (1989)
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[Publications] 藤田一郎: 昭和63年度土木学会中部支部研究発表会講演概要集. 216-217 (1989)