1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63460219
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐藤 徳芳 東北大学, 工学部, 教授 (40005252)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石黒 静児 東北大学, 工学部, 助手 (10193301)
津島 晴 東北大学, 工学部, 助手 (90171991)
畠山 力三 東北大学, 工学部, 助教授 (00108474)
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Keywords | 負イオン / プラズマ / 物性 |
Research Abstract |
本研究においては、電子をほとんど含まない、負イオンと正イオンからなるプラズマの生成を目指して実験を進めている。実験装置は東北大学のQ_T-S Machineを使用し、Qマシーンプラズマと少量のSF_6ガスを接触させて、電子をSF_6に吸着させ、アルカリ金属イオンSF_6^-とのプラズマを生成しようとするものである。現在までの結果を以下にまとめて示す。 1.K^+とSF_6^-に対して、E〓Ne/N_+/1×10^<-4>(Ne:電子密度、N_+:正イオン密度)を実現している。同じ方法は、全く独立にUC Irvineにおいても採用され、Cs^+(Ba^+)とSF_6^-に対して、E=5×10^<-2>の値が得られることが発表されている。 2.電子が少なくなると電子の遮へい効果が小さくなり、各種プラズマ現象に変化が現れた。現在、プラズマ中の静電波動への影響に関心を持ち、波動によるとの計測をも念頭に置いて、電子プラズマ波、イオン波、静電イオンサイクロトロン波、ドリフト波によるるE(→O)の効果を実験的に調べている。 3.Neが小さくなるに従い、電子プラズマ波が存在しにくくなり、負イオン主役の波が現れることは勿論であるが、正イオン主役の波動が興味ある振舞いを示した。すなわち、電子の遮へい効果が小さくなる結果、電子温度Teが等価的にTe/(1-E)(〓Te)となり、イオン波、静電イオンサイクロトロン波、およびドリフト波の分散関係は、たとえTe【.sineq.】T_+であっても、温度比Te/T_+1の場合と同じ性質を持つことになる。従って、一般に波動の減衰が小さくなることが予期され、実際に観測された。また、長波長においても電荷分離の効果を観測し易くなった。
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[Publications] T.Mieno: Journal of the Physical Society of Japan. 57. 2717-2724 (1988)
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[Publications] N.Sato: Physical Review Letters. 61. 1615-1618 (1988)
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[Publications] K.Nishimura: Review of Suentific Instruments. 59. 2169-2173 (1988)