1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63460234
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
藤田 薫顕 京都大学, 原子炉実験所, 教授 (60027422)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中沢 正治 東京大学, 工学部, 教授 (00010976)
中込 良広 京都大学原子炉実験所, 助手 (50027455)
小林 捷平 京都大学原子炉実験所, 助教授 (80027466)
林 脩平 京都大学原子炉実験所, 講師 (30027437)
木村 逸郎 京都大学, 工学部, 教授 (40027404)
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Keywords | 鉛スペクトロメ-タ / 共鳴中性子 / 中性子断面積 / 放射性試料 / 電子線型加速器 / ネプチニウム237 / トリウム232 / サブスレッショルド核分裂 |
Research Abstract |
本年は、東京大学工学部原子力工学科より京都大学原子炉実験所の電子線型加速器タ-ゲット室へ約60トンの鉛の体系を運搬し、基礎工事を施して鉛スペクトロメ-タとして組み立てた。組み立てにあたっては、中性子エネルギ-分解能を低下させないように水素含有物質を十分に除去するよう配慮してある。また、体系の一部には既に購入していたビスマスブロックをセットし、これにより実験用測定器を鉛による中性子捕獲ガンマ線から遮へいし、高精度の実験が可能なようにした。運搬に関して予想外の時間を要し、完成が年度末となったため特性試験及びこれに続く放射性試料による実験は今後の問題となるが、基本的な装置は完成した。 並行して、次のような研究及び今後の準備を進めた。 1.MCNP計算コ-ドを用いて鉛スペクトロメ-タ中における時間依存中性子エネルギ-スペクトルを理論的に求め、予想される中性子強度等を予め検討した。 2.アクチナイド消滅処理の問題としてNpー237に注目し、まず京大研究炉の黒鉛熱中性子照射場を利用して熱中性子核分裂断面積を測定した。今後鉛スペクトロメ-タを用いて共鳴領域の研究を進める。 3.今後使用するウラン及びNpー237を用いた核分裂計数管を試作し、波高分布及びプラト-特性等を測定して性能を検討した。 4.トリウム232のサブスレッショルド核分裂実験の理論的解析に取り組み、leVから20keVの間で実験的に観測されている1/v断面積及び共鳴状断面積が、3重核分裂障壁モデルの第2ウェルにおける振動状態の導入により説明できるとの結論を得た。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Katsuhei Kobayashi: "Application of a Resonance Capture Detector to the Precise Measurement of Neutron Total Cross Sections" Nuclear Instruments and Methods in Physics Research. A287. 570-575 (1990)
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[Publications] Yoshihiro Nakagome: "Neutronーinduced fission Cross section of ^<232>Th from leV to 20 keV" Physical Review C. 43. (1991)
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[Publications] Itsuro Kimura: "Calibrated Fission and Fusion Neutron Fields at the Kyoto University Reactor" Nuclear Science and Engineering. 106. 332-344 (1990)
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[Publications] Katsuhei Kobayashi: "Measurement of Neutron Total Cross Section of Sb" Annual Reports of the Research Reactor Institute Kyoto University. 23. 1-12 (1990)