1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63470103
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
架谷 昌信 名古屋大学, 工学部, 教授 (50021788)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 藤雄 名古屋大学, 工学部, 教務員 (70109312)
板谷 義紀 名古屋大学, 工学部, 助手 (50176278)
松田 仁樹 名古屋大学, 工学部, 助手 (80115633)
新井 紀男 名古屋大学, 工学部, 助教授 (40089842)
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Keywords | 伝熱促進 / パッシブ型伝熱促進 / ヒートポンプ / ケミカルヒートポンプ / 吸着ヒートポンプ / 有効熱伝導度 / 固体熱交換器 / 充填層伝熱 |
Research Abstract |
ケミカルあるいは吸着ヒートポンプの開発の一環として固体反応層の伝熱性能の向上を計るために、本年度では、Ca(OH)_2/CaO系ケミカルヒートポンプおよび水蒸気系吸着ヒートポンプシステムに関して、(1)伝熱促進反応体の試作、(2)伝熱促進反応体の反応試験の2項目の検討を行った。 (1) 800K以上の比較的高温度領域で作動するCa(OH)_2/CaO系ケミカルヒートポンプに関して、反応粒子充填体、および反応粒子にワイヤー状、フィン型、ハニカム型伝熱促進体を混入したものについて有効熱伝導度の測定、およびそれらを試作ヒートポンプ試験機に組み込んだ場合の反応および伝熱特性の測定を行った。その結果、反応粒子と銅フィンの一体高密度成形体において優れた伝熱促進効果が確認された。 (2) 常温付近で作動可能な活性炭もしくはシリカゲルと水蒸気間の吸着/脱着を利用する吸着ヒートポンプに関して、それぞれの充填層による水蒸気吸・脱着の発・吸熱特性の測定を行い、本系が有力な低温ヒートポンプとして稼働可能であることを認めたが、吸・脱着の進行が伝熱律速であることから、とりあえず、シリカゲル充填層内に伝熱促進体として銅網を挿入した簡単な試験機を試作し、その伝熱特性を調べたところ、シリカゲルのみの充填層の場合にくらべて大巾な伝熱改善が計られることがわかった。したがって、現在、本系に対しても(1)と同様に各種の伝熱促進体を混入もしくは挿入したものについて種々の条件下で有効熱伝導度の測定を行い、それらを試作ヒートポンプ試験機に組み込む準備をしている。 本研究は次年度に継続されるが、次年度では、上記(2)に関して引続き検討するとともに、開発された伝熱促進反応体をヒートポンプ試験機に組み込み、その耐用テストならびに反応体と伝熱媒体間の間接熱交換実験を行い、実用化への基礎データを収集する。
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[Publications] 松田仁樹,宮崎光俊,架谷昌信: 化学工学論文集. 14. 769-778 (1988)
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[Publications] 渡辺藤雄,杉浦敏史,架谷昌信,丸茂千郷: 化学工学論文集. 15. 38-43 (1989)