1988 Fiscal Year Annual Research Report
有害金属の電離状態が細胞毒性に及ぼす影響と許容濃度の関係に関する衛生学的研究
Project/Area Number |
63480176
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
桜井 治彦 慶応義塾大学, 医学部衛生学公衆衛生学教室, 教授 (70051357)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
照屋 浩司 慶應義塾大学, 医学部衛生学公衆衛生学教室, 助手 (20197817)
鎌倉 光宏 慶應義塾大学, 医学部衛生学公衆衛生学教室, 専任講師 (60169604)
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Keywords | 許容濃度 / 金属アレルギー / 感作性 / 金属耐性 / 細胞融合 / 金属毒性 |
Research Abstract |
1.文献調査および諸外国の許容濃度の決定法などを参考にした結果、対称となる金属系を古典的なPb、Cd、またPtなどに集約するのが適当であると考えられた。また金属毒性の中に、所謂金属アレルギーと関連する感作性も含めるのが適当であると考えられた。 2.国立衛生試験所細胞バンクなどより既に30種を越える各種株細胞を用意した。このうち数種については、増殖能および毒性に帯する細胞感受性の試験を行った。2の結果、高感度CloneおよびSub-cloneをいくつか見出した。来年度実験の基礎的実験素材となり得ると期待される。金属耐性を有するSubcloneについては、引き続き選択を行う。 3.高電圧細胞融合装置を用いたCell fusionについては、電極間をみたす電解質溶液のイオン濃度が高いと装置事態が作動しにくいことが判明したので、細胞の生存を阻害しない範囲の浸透圧を保ちながら融合率を高めるような塩類濃度を検討することとした。 4.ヒト血球培養については、大量処理が難しく、また再現性の点で培養株よりも劣るところがあるので、金属の曝露濃度を十分考察した上で、濃度勾配を比較的狭い範囲に限定して行うこととした。
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[Publications] H.Sakurai,: Federai Register. 53. 20960-21393 (1988)
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[Publications] 桜井治彦: 産業医学レビュー. 1. 14-24 (1988)