1988 Fiscal Year Annual Research Report
神経系、筋肉、循環器、呼吸器など各種疾患における睡眠呼吸傷害の実態に関する研究
Project/Area Number |
63480213
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
末次 勤 藤田学園保健衛生大学, 医学部, 教授 (00084517)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
榊原 博樹 藤田学園保健衛生大学, 医学部, 講師 (90125112)
佐賀 務 藤田学園保健衛生大学, 医学部, 講師 (70135060)
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Keywords | 睡眠呼吸傷害 / 睡眠無呼吸 / 睡眠ポリグラフィー / 終夜ポリグラフィー / 終夜モニター / 中枢型睡眠無呼吸 / 閉塞型睡眠無呼吸 / 混合型睡眠無呼吸 |
Research Abstract |
酸素飽和度の測定の項目に取り入れた睡眠呼吸傷害のスクリーニング検査を多数の症例を対象として実施し、各種の基礎疾患における睡眠呼吸傷害の実態解明を行う予定であったが、作成した検査システムの臨床検査における応用段階での調整作業に手間取り、本年度はあまり多数の症例についてデータを得ることはできなかった。 まずアプノモニター(チェスト社製)のスクリーニング検査への応用について検討した。本装置はサーミスターによる鼻孔における呼吸気流と頚部気管部皮膚面に装着したアイクロフォンによる呼吸音をピック・アップし、両者の10秒間以上の停止をもって無呼吸として検出するように作られた睡眠無呼吸検出の精度、有用性を検討するために、従来の睡眠ポリグラフィーの成績と比較検討した。症例1は58歳の女性で肥満と日中傾眠を訴え、中枢型と閉塞型の無呼吸が混在して認められた症例である。症例2は51歳の男性で、子供の頃から睡眠中の鼾が激しく、約6年前に急性呼吸・循環不全を起こし、気管内挿管と人工呼吸によって救命し得た重症の閉塞型睡眠無呼吸の症例である。その結果、症例1では無呼吸回数、無呼吸指数がそれぞれ従来法で391(回)、52.5(回/時)、アプノモニターでは402、53.9と比較的よく一致したが、症例では2では同じく従来法では324、48、アプノモニターでは111、16.4と大きく差が認められた。症例によって問題点のあることが判明した。さらに、閉塞型睡眠無呼吸6例、混合型睡眠無呼吸2例、じん肺症1例、陳旧性肺結核症1例、慢性肺気腫2例、神経・筋疾患2例、その他12例について従来法による検討を中心として実施した。 次年度は本年度作成したスクリーニング検査装置を用い、できる限り多数例のデータを集め、睡眠呼吸傷害の実態解明に努める予定である。
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