1989 Fiscal Year Annual Research Report
血小板結合IgG(PAIgG)産生リンパ球の増殖機構に関する研究
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63480240
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
赤塚 順一 東京慈恵会医科大学, 小児科, 教授 (20056550)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池上 真由美 東京慈恵会医科大学, 小児科, 助手 (40184410)
小林 尚明 東京慈恵会医科大学, 小児科, 助手 (50186756)
内山 浩志 東京慈恵会医科大学, 小児科, 助手 (10168718)
藤沢 康司 東京慈恵会医科大学, 小児科, 助手 (10130197)
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Keywords | PBIgG / flowcytometry / モノクロナ-ル抗体 / ITP / ELIZA-plaqueassay / エピト-プ |
Research Abstract |
PBIgG産生のキネティクスに関する研究 1)PBIgGの血小板への結合に関する研究:ITP患者およびコントロ-ル血清よりprotein A-sepharose CL-4Bによるaffinity chromatographyによりIgG分画を抽出し、これをORh+血小板、さらに正常血清とを37℃、30分incubateし、ついでFITC標識F(ab′)2フラグメント抗体を加えflococyfometryで血小板結合蛋白様式を検討した。その結果、ITP患者血清中の抗血小板IgG抗体にはそれ自身が同種血小板に結合するのみならず、その結合に当り他の血漿蛋白、たとえばIgM、albumineなども非時異的に結合する現象を見出した。このようなPBIgGの性状は、その産生のキネティクスの解明にも有用な知見である。この際、同時に血小板の傷害によると思われるfragmentuticnが同時に産生されることも判明した。 2)PBIgG産生リンパ球の検出:ヒト血小板で感作したマウスの末梢及び脾臓のリンパ球中にPBIgG産生リンパ球を證明するELIZAーplaqueassayを開発したことは、報告した。同法をヒトITPに応用して、PBIgG産生リンパ球の検出を行っているが、なお成功していない。目下、反応系にinterleukinを加える等の工夫を行っている。 3)PBIgGに対するモノクロナ-ル抗体の作成:正常ヒトガンマグロブリンに対するモノクロナ-ル抗体の作成が可能となった。 そこで現在、ITP患者のIgG分画に対するモノクロナ-ル抗体を作成中で、この抗体が特異的にPBIgGのエピト-プを認識するか、否かを検討中で、本年5月の日本小児科学会に発表する予定である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Akatsuka,J.et al.: "Long-term follow up study of children with chronic ITP." Blut. 59. 105-108 (1989)
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[Publications] Uchiyama,H.,et al.: "ELISA-plaqueassay for the detection of platelet antibody-screening cells." J.of Immunolgical Mehod. 117. 199-203 (1989)
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[Publications] 内山浩志他: "先天性赤芽球疲患児の諸種治療における造血能及び免疫学的パラメ-タ-の検討" 日本血液学会雑誌. 52. 588-593 (1989)
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[Publications] 赤塚順一: "種々の疾患における脾摘の適応と遠隔成績" 小児外科. 21. 131-135 (1989)
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[Publications] 池上真由美: "ITP患児血清IgG分画の抗血小板作用について" 日本小児科学会雑誌.
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[Publications] 赤塚順一: "血液疾患に対する免疫グロブリン大量療法" 新小児科学的体系,小児医学の進歩‘89B,中山書店,東京, 153-167 (1989)