1990 Fiscal Year Annual Research Report
血小板結合IgG(PAIgG)産生リンパ球の増殖機構に関する研究
Project/Area Number |
63480240
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Research Institution | Tokyo Jikei University School of Medicine Department of Pediatrics |
Principal Investigator |
赤塚 順一 東京慈恵会医科大学, 小児科, 教授 (20056550)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 尚明 東京慈恵会医科大学, 小児科, 助手 (50186756)
池上 真由美 東京慈恵会医科大学, 小児科, 助手 (40184410)
内山 浩志 東京慈恵会医科大学, 小児科, 助手 (10168718)
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Keywords | 特発性血小板減少性紫斑病 / PAIgG / PBIgG / 血小板抗体対応抗原 |
Research Abstract |
1.PAIgG産生リンパ球に関する研究 (1)PAIgG産生リンパ球の検出:私達はヒト血小板に対する抗体産生細胞の検出法としてELIZAーplaque assay法を確立した。ついで種々の免疫抑制剤を投与したところ、それらの抑制効果も本assay法の成績によく反映することが判明した。そこで次の特発性血小板減少性紫斑病(ITP4例の脾細胞、および同種血小板抗体産生患者1例の末梢血単核球を各種サイトカインで刺激して血小板抗体産生細胞の検出を行なったが、血小板抗体産生細胞は検出しえなかった。異種抗体では可能であったことが、自己あるいは同種抗体では検出できない理由について検討中である (2)ITP患者リンパ球結合IgG(LAIgG):私達は抗PAIgGポリクロナ-ル抗体を作成しこれによりITP患者脾細胞および末梢単核球からPAIgG産生リンパ球を検出する過程において、慢性ITPおよびEvans症候群の末梢単核球にIgGが過剰に結合していることを見出した。しかもこのリンパ球はT細胞であることが同定された。 そこで目下このT細胞結合IgGが血小板抗体産生にいかなる臨床的意義を有するか検討している。 2.ITP患者血小板における自己抗体対応抗原の研究 血小板数2万以上の慢性ITP22例、Evans症候群1例、血小板無力症2例の患者血小板を抗GPIIb/IIIaおよびGPIb/IX複合体に特異的なモノクロ-ナル抗体(M0)、すなわちTP80とSZ2を使用してフロサイトメトリ-によりこれらMOの非遠沈、非洗浄血小板えの結合量を検討した結果、慢性ITP22例中5例の血小板でGPllb/IIIaMo抗体の結合抑制が認められねほん抗体の認識するepitopeないしはその近傍ら自己抗体の対応抗原があることが示唆された。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Uchiyama H,Akatsuka J: "ELIZAーplaque assay for the detection of platelet antibodyーsecreting cellsーEffects of various immunosuppressive treatment on platelet antibodyーsecreting cells." Jikeikai Med J.37. 407-413 (1990)
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[Publications] 藤沢 康司、池上 真由美、赤塚 順一:"全血flow cytometryによる慢性ITPにおける自己抗体対応抗原の検討." 臨床血液、. 31. 1769-1773 (1990)
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[Publications] 内山 浩志、赤塚 順一、: "小児再生不良性貧血及びITP患児の慢性移行に関する検討、の慢性移行に関する検討、厚生省特定疾患、特発性造血障害調査研究班、"
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[Publications] 内山 浩志、赤塚 順一、広津 卓夫、星 順隆: "小児再生不良性貧血及びITP患児の慢性移行に関する検討、第52回日本血液学会、3,29,1990,東京"
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[Publications] 池上 真由美、藤沢 康司、赤塚 順一: "小児特発性血小板減少性紫斑病における血小板結合免疫グロブリンに関する研究、第2編、血清中の血小板結合性IgGの同種血小板への作用について、" 日児誌、. 94. 2135-2159 (1990)
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[Publications] 小林 尚明、赤塚 順一,他:"ITP患者におけるIgG結合リンパ球の臨床的意義について、第32回日本臨床血液学会総会、9,26,1990 東京"
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[Publications] 赤塚 順一: "免疫グロブリン療法の最近の知見、特発性血小板減少性紫斑病、" 小児医学、23:673ー691,990(医学書院), 18 (1990)