1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63480301
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Research Institution | Fukui Medical School |
Principal Investigator |
谷川 允彦 福井医科大学, 医学部, 助教授 (00111956)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北角 泰人 福井医科大学, 医学部, 助手 (40204870)
増田 靖彦 福井医科大学, 医学部, 助手 (80209452)
村岡 隆介 福井医科大学, 医学部, 教授 (10026924)
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Keywords | 抗癌剤の剤型変更 / Drug Delivery System / 油脂エマルジョン / MMC-Dextran抱合体 / 徐放化 / リンパ移行 / リンパ管腫 / 消化器進行癌 |
Research Abstract |
一部の泌尿・生殖器やリンパ系の腫瘍を除いて、現行の固形腫瘍に対するの癌化学療法の成績は、未だ充分なものとは言えない。そこで、臨床的に多用されている各種抗癌剤の効果を増強することを目的に、剤型の変更、投与径路の検討、併用制癌剤の選択、投与量の変更そして、抗癌剤の特異的分配系(Drug Delivery System)の開発などが行われてきた。言うまでもなく、抗癌剤の抗腫瘍効果はその腫瘍内濃度と滞留時間とが重要な意味を持つが、そこで充分量の抗癌剤が腫瘍内に長時間滞留することを目的に抗癌剤の徐放化とその局所投与についての検討を本研究の目的とした。抗癌剤に徐放化とリンパ移行性賦与することを目的にした剤型変更様式は二種類からなるが、その一つは油脂エマルジョン化であり、あとの一つは抗癌剤の高分子化である。前者は種々の型の油脂エマルジョンの薬剤学的安定性の検討により油中微粒子型(S/O)エマルジョンがより安定であり、その抗癌剤エマルジョンが上記の特徴を持つことを実験的に明らかにすると共に、臨床的にはその局所投与をリンパ管腫症例34例消化器進行癌14例に対して行った。リンパ管腫治療に関しては手術療法にまさる治療法として確立した感がある一方、進行癌についても一定の効果を見い出している。また後者の高分子化抗癌剤に関しては臨床的に多用されている抗腫瘍性抗癌剤Mitomycin Cにそれぞれ分子量1.5.50万のDextranを化学的に結合させて検討した。そのMitomycin C-Dextran抱合体はMMCが持つ投与局所の組織毒性の緩和することによりその局所投与を可能にすると共に、所属リンパ節への移行性の増大、及びその治療係数の上昇には荷電状態が関与していることを実験的に明らかにした。臨床的には広範囲進展や全身状態から摘除不能と判断された進行消化器癌13症例において腫瘍内局所投与を行い、6例(47%)に治療効果を見いだしている。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 谷川允彦他: "噴門癌手術の合理化-経腹的後縦隔操作と薬物的タンパク節郭清の可能性-" 日本消化器外科学会雑誌. 22. 408 (1989)
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[Publications] 谷川允彦他: "In vitro制癌剤感受性試験Scintillaton Assayの開発とその臨床応用" 癌と化学療法. 16. 1880-1887 (1989)
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[Publications] 谷川允彦: "シンチレ-ション・アッセイとその臨床的意義" KARKINOS. 3. 51-57 (1990)
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[Publications] Hideki Morimoto et al.: "Alpha fetoprotein producing renal cell carcinoma" Cancer(Phil.). 61. 84-88 (1988)
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[Publications] Nobuhiko Tanigawa et al.: "Colony Forming Ability in vitro and Clonology of the Colorectal Cancer" Jap.J.Cancer Research(Gann).
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[Publications] Nobuhiko Tanigawa et al.: "Comparative study on chemosensitivity for gastric and colorectal cancer assessed with human tumor clonogenic assay(HTCA)and thymidine incorporation assay(TIA)" Cancer(Phil.).
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[Publications] 谷川允彦: "がん治療のあゆみ" 癌と化学療法社, 157 (1989)