1988 Fiscal Year Annual Research Report
腎性高血圧症における腎動脈収縮タンパク質と中枢カテコールアミンの昇圧作用
Project/Area Number |
63480360
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
中田 瑛浩 千葉大学, 医学部, 助教授 (50009495)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片山 喬 富山医科薬科大学, 医学部, 教授 (10009441)
島崎 淳 千葉大学, 医学部, 教授 (10008229)
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Keywords | 腎性高血圧症 / non-collagen protein / central norepinephrine / 視床下部 / 腎動脈狭突 / central norepinephrine / 視床下部 / 腎動脈狭突 |
Research Abstract |
1)腎血管性高血圧症の初期に血管の収縮タンパク質や中枢性カテコールアミンが昇圧に関与するか否かを検討した。高血圧の初期に(2腎性、1クリップ型)、脳室内に6-hydroxydopamine(-6OHDA)を注入すると、高血圧の発症は阻止された。高血圧動物では視床下部のノルエピネフリン含量が減少していた、その腸間膜動脈の非コラージェン蛋白質への標識プロリンの投与は著しい亢進を示した。この高血圧動物に6-OHDAを脳室内投与すると、血圧下降とともに、腸間膜動脈の非コラージェン蛋白質へのプロリンの取り込みが著しく減少した。この高血圧動物にヘキサメリニウムを投与しても、やはり降圧とともに、腸間膜動脈の非コラージェン蛋白質代謝は減少した。 すなわち、腎血管性高血圧症の昇圧期には、視床下部のノルエピネフリン含量が減少して、腸間膜をはじめとする小動脈の非コラージェン蛋白質代謝が亢進し、全身の血管の収縮が生じて高血圧を来たすものと推測された。 2)腎血管性高血圧症患者の急性昇圧期に、腎髄質の間質細胞が増殖しプロスタグランディンが過剰に分泌されることを見い出した。同様の病態は腎癌患者の腎動脈塞栓術を施行した際にも認められた。 したがって、腎動脈狭突をきたすと、傍糸球体細胞からレニンが分泌されるとともに、renomedullary interstitial cellからプロスタグランディとも分泌されることが判明した。この分泌機序に血管収縮タンパク質が、どのように関与するかは不明であり、検索を予定している。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Nakada.T: Acta Urol.Jap.34. 1561-1568 (1988)
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[Publications] Nakada.T: Int.Urol.Nephrol.20. 439-447 (1988)
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[Publications] Nakada.T: Int.Urol.Nephrol.20. 569-576 (1988)
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[Publications] Nakada.T: Int.Urol.Nephrol.20. 67-76 (1988)
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[Publications] Nakada.T: J.Urol.140. 1348-1351 (1988)
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[Publications] Nakada.T: J.Urol.140. 933-937 (1988)