1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63480421
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
村山 洋二 岡山大学, 歯学部, 教授 (50029972)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
磯島 修 岡山大学, 歯学部, 助手 (90176256)
栗本 桂二 岡山大学, 歯学部, 助手 (80161769)
永井 淳 岡山大学, 歯学部, 助手 (70172484)
栗原 英見 岡山大学, 歯学部附属病院, 講師 (40161765)
野村 慶雄 岡山大学, 歯学部, 助教授 (50107075)
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Keywords | LAD(白血球接着不全症) / LFA-1 / Mac-1 / p150 / 95 / 好中球機能 / HLAクラスII抗原 / RFLP(DNA制限フラグメント多型分析) / 若年性歯周炎 |
Research Abstract |
〈研究1〉白血球膜糖蛋白に異常のある歯周病の分子病態解析 ある若年性歯周炎の病態を、白血球膜糖蛋白分子の機能異常によって分るレベルで解析した。 1.白血球機能異常を有する、ある若年性歯周炎患者(2名)は、白血球膜糖蛋白抗原であるLFAー1、Macー1、あるいはp150/95(LFAー1ファミリー)のβ鎖を欠いていることをSDS-PAGEとWesternblot法で知った。 2.上述の1名の病態は、単クローン抗体を用いるフローサイトメトリーの研究から、LFA-1ファミリーのβ鎖分子に機能異常があった。 3.β鎖は、細胞表面の構築分子と細胞内の分子とでは粘着に関する機能を異にした。すなわち、健常者の細胞内分子は走化因子の刺激を受けて細胞表面に移行して粘着機能を発現するが、当該患者では、細胞内分子が走化因子の刺激を受け難い状態であった。 4.β鎖サブユニットをコードするcDNAプローブを入手し、DNA制限フラグメント多型分析(RFLP)によって、β鎖の機能分子を検索中である。この分析結果は、白血球膜糖蛋白異常が関係する歯周病の遺伝子診断を可能にする。 〈研究2〉歯周病患者の遺伝子診断 宿主要因の明確な歯周病患者について、HLA抗原のタイピングを行なうと伴に、HLA遺伝子の分析を行った。 1.細菌叢、好中球機能、免疫応答、リンパ球サブセットなどを調べた歯周炎患者14名および健常者4名間で、HLA-DRβあるいはHLA-DQβに対するcDNAプローブを用いてSouthernblot分析を行い、バンドを比較した。数人の患者に特有のバンドを検出した。 2.現時点は、得られた結果より、分析方法を確立したことを重視している。
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[Publications] Takashiba,S.: JADR(36th Annual Meeting,Abstract). 80 (1988)
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[Publications] 小林充治: 日歯周誌. 30. 112 (1988)
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[Publications] Takasiba,T.: "Recent Advances in Clinical Periodontology" Elsevier Science Publishers B.V., 383-386 (1988)