1988 Fiscal Year Annual Research Report
矯正力の顎顔面部への伝達機構と筋活動への影響について
Project/Area Number |
63480456
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
小林 和英 長崎大学, 歯学部, 教授 (90049370)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古賀 義之 長崎大学, 歯学部, 助手 (50175329)
前田 明子 長崎大学, 歯学部, 助手 (20157126)
井口 修一郎 長崎大学, 歯学部, 助手 (70145267)
丸山 陽市 長崎大学, 歯学部, 講師 (50173969)
鈴木 弘之 長崎大学, 歯学部, 助教授 (70018753)
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Keywords | 顎整形力 / リモデリング / 多チャンネル筋電図 / 表面筋電図 |
Research Abstract |
上下顎骨の成長およびリモデリングをコントロールするために整形力を適用した場合、骨の成長およびリモデリングをコントロールする因子として、顎骨内の微小細管のひずみと帯電した細胞外液の流れに起因する電気現象が考えられる。本研究の目的は、顎整形力とそれにより生じる骨表面の電位変化との関連を調べ、臨床応用した場合に多チャンネル筋電図による体表面電位図を求めて顎顔面部の形態変化と機能の適応状態を評価することにある。 顎整形力により生じる骨表面の電位変化に関しては、サルにチンキャップによる顎整形力を加えた場合の、湿潤下顎骨内の帯電した細胞外液の流れによって生じる電位変化の分布の様相を定量的に求めている。その結果、ハイプルチンキャップ使用時にバイトブロックを併用すれば骨表面の電位が増加した。また、最大圧縮応力と最大電位変化がバイトブロック装置部位で認められ、有限要素解析の結果と一致していた。 多チャンネル筋電図に関しては、咬筋、側頭筋の多チャンネル筋電図を求める際の最適収縮条件の検討と電極の設定方法についての検討を行っている。体表面電位図を求めるには可能なかぎり干渉波を除く必要があり、最大随意収縮30%以下の等尺生収縮状態で筋電図の記録を行わなければならないという知見が得られた。また、現在8チャンネルまで同時に計測を行えるようになっているが、体表面電位図を求めるには16チャンネルまで拡張するのが望ましい。また、問題点として、最大随意収縮30%以下で収縮させるため、その時の弱い筋電図を記録するために電極の低インピーダンス化が必要である。
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