1988 Fiscal Year Annual Research Report
マウス及びヒト細胞の細胞分化に関与する細胞内因子の研究
Project/Area Number |
63480509
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大石 道夫 東京大学, 応用微生物研究所, 教授 (00126004)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 利雄 東京大学, 応用微生物研究所, 助手 (60201208)
西森 克彦 東北大学, 農学部, 助教授 (10164609)
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Keywords | DIF-I / DIF-II / 分化決定因子(commitment factor) |
Research Abstract |
DIF-I及びDIF-IIに関する研究と平行して、この両因子の相互作用の生化学的性質の検討が更にくわしくなされた。まずin vitroにおいてDIF-IとDIF-IIをcoinduceする条件下で、新たな活性が検討されたがこの活性の出現には常にDIF-I活性の消失が伴い、又DIF-IIの存在が必要である。又、同じような新しい活性の出現にはin vitroにおいてDIF-IとDIF-IIをインキュベートすることによっても見られた。又、この時も新しい活性の出現と同時にDIF-I活性の消失が見られた。新しく生じた活性はDIF-I及びDIF-IIと異なりそれ単独で分化をひきおこすことから分化決定因子(commitment factor)である可能性が強い。又新しい因子はDIF-IがDIF-IIによって脱燐酸化を受けたものと考えられる。上述したMEL細胞の細胞分化に関与する因子の研究と平行して、新しいプラズミド・ベクターを用いて分化時の遺伝子発現の基礎的研究が開始された。そのために細胞の分化に中立であるプラズミドが必要であったがこの目的に適していると考えられるプラズミドが見出され、マウス胚性細胞の分化時におけるプラズミド上の遺伝子が解析された。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Kaneko,T.;T.Watanabe;M.Oishi: Mol.Cell.Biol.8. 3311-3315 (1988)
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[Publications] Oishi,M.: Recombination of Genetic Material (Academic press). 445-491 (1988)
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[Publications] Watanabe,T.;S.Nomura;T.Kaneko;S.Yamagoe;T.Kamiya;M.Oishi: The status of differentiation thrapy of cancer (Raven press). 45. 215-228 (1988)
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[Publications] Watanabe,T.;S.Nomura;T.Kaneko;S.Yamagoe;M.Oishi: Cell-differentiation and development. 25. 105-110 (1988)
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[Publications] Kaneko-Ishino T.;T.U.Kume;H.Sasaki;M.Obinata;M.Oishi: Mol.Cell.Biol.8. 5545-5548 (1988)
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[Publications] Watanabe,T.;S.Nomura;T.Kaneko;S.Yamagoe;M.Oishi: Cell differentiation and Carcinogenesis(IARC). 43-53 (1988)