1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63490016
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Research Institution | International Christian University |
Principal Investigator |
大西 直樹 国際基督教大学, 教養学部, 助教授 (80152198)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ウィリアム スキッパー 国際基督教大学, 教養学部, 助教授 (20168610)
千葉 眞 国際基督教大学, 教養学部, 助教授 (10171943)
立川 明 国際基督教大学, 教養学部, 助教授 (70119056)
源 了圓 国際基督教大学, 教養学部, 特任教授 (20060569)
斎藤 眞 国際基督教大学, 教養学部, 特任教授 (40009767)
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Keywords | 日米関係 / 対米観 / 対日意識 / 在日アメリカ人 / 開国 / 在米日本人 |
Research Abstract |
本研究も最終年度を迎え、年度初めに研究者全員の本年度の研究計画と研究成果報告書の作成について意見交換をはかる機会を持った。その後、それぞれの研究員は本研究の初年度、および二年度に購入または収集された資料に基づき、研究報告書に所収すべき論文の制作にとりかかった。 斎藤眞特任教授は下記に述べる「スティルマン・コレクション」の中から、特にジョ-ジ・ケナンが「アウトルック」誌に連載した日本についての論文をとりあげ、日露戦争当時の対日観について調査を行った。源了圓特任教授は横井小楠とトマス・レイク・ハリスの影響について研究を行った。デュ-ク教授は津田梅子に多大な影響を与えたチャ-ルズ・ランマンについて、またスティ-ル教授はペリ-総督の日本遠征とそれによって引き起こされた日米関係の夜明けについて、調査を深めた。さらに、スキッパ-助教授はバシル・チェンバレンの日本理解に関してハ-ンとの比較を行い、千葉助教授は内村鑑三の思想形成に決定的な要素となったホイットマンとエマ-ソンの影響を分析した。大西助教授はハ-バ-ド大学ワイドナ-図書館からマイクロフィルムの形で入手した「スティルマン・コレクション」、すなわち、19世紀後半から20世紀初頭に出版された日本に関する雑誌記事のコレクションのリスト制作を行った。 それぞれの研究が最終段階を向かえた2月中旬には、19世紀中ごろのアメリカ大衆文化研究家コ-ヘン氏(Aaron Coheu)を向かえて、江戸後期から明治初期にアメリカを訪れ好評を博した日本の芸人についての講演を聞いた。我々の研究課題がおもに思想史関係の研究が多かったために、コ-ヘン氏が呈示した大衆文化における文化交渉には学ぶところが多々あった。
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