1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63530027
|
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
志村 賢男 広島大学, 総合科学部, 教授 (30066112)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川辺 信雄 広島大学, 総合科学部, 助教授 (50153002)
|
Keywords | 異業種交流 / 異業種提携事業 / 新産業システム / 融合化組合 / 中小企業組織化 / 経営イノベーション |
Research Abstract |
本年度は、異業種間協同組合を対象に融合化事業における先進的事例の実態調査ならびに分析をおこなった。調査対象は西日本地域を中心に10組合を抽出し、それぞれ核となった融合化事業の実態把握につとめた。これによって異業種連携事業の今日の段階における生産力的意義をかなり解明することができたと思う。 ただ、融合化の展開の歴史がまだ浅いこと、そういう状況の中で、融合化の効果が上がっているものを調査対象にせざるをえないこともあって、調査対象組合には技術開発型、商品開発型の融合化事例が殆どであった。反面、産業組織論的により重要な意味をもつと思われる経営管理機能融合型、あるいは生産システム融合型といったより高次な段階のものの事例検出は不充分にとどまった。これらの融合化事例の実態掌握は、次年度における重点課題とたいと考えている。 他方、以上のような実態調査と平行して、本年度の研究は融合化政策の政策論的検討をも課題としており、中小企業庁、中小企業団体中央会、商工中金、商工会議所などにおいて融合化策に対する取組み、位置づけ等、広汎な分野の資料収集を実施した。 この点に関しては、更に産業構造の転換ないしは、そこにおける企業行動の日本的特質との関係で、政策論的検討を深める必要がある。次年度においては、以上のことを念頭において、外部資源の活用、あるいは地域ネットワーク型の組織化の展開と企業展開の新しい事例の検討を進めたいと考えている。このような理論的アプローチを加えることによって、当初の課題を達成することができると思う。
|
Research Products
(1 results)