1988 Fiscal Year Annual Research Report
ひ化ガリウムへの耐熱性ヘテロ接合オーミックコンタクトの研究
Project/Area Number |
63550228
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
石原 宏 東京工業大学, 大学院総合理工学研究科, 助教授 (60016657)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古川 静二郎 東京工業大学, 大学院総合理工学研究科, 教授 (60016318)
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Keywords | ひ化ガリウム / オーミックコンタクト / ヘテロ接合 / 炭化シリコン / プラズマ化学気相堆積法 |
Research Abstract |
本研究は、超高速高密度ひ化ガリウム(GaAs)集積回路の作製に有用な耐熱性オーミック接触シリコン(Si)などの元素半導体とGaAsとのヘテロ接合で実現することを目的とする。本年度はSi/GaAs接合の基本特性の解明と両者間の拡散障壁層として提案した非晶質炭化シリコン(a-SiC)の低抵抗化を主に検討した。その結果 1.n^+形Siとn形GaAsヘテロ接合でオーミック接触が得られる、 2.低接触抵抗化するためには接合界面での相互拡散を抑制する必要があることが明らかとなった。a-SiCは相互拡散の障壁層として有効と考えられるが、通常のプラズマ化学気相堆積法で作製したa-SiC膜は一般には抵抗が高いので、接触抵抗を増大させてしまう恐れがある。そこで、低抵抗のa-SiC膜を作製する手法の開発を行った結果、 3.高周波プラズマ化学気相堆積法において、プラズマ励起用高周波電界に加え直流電界を基板表面に垂直な方向に印加する方法を開発し、これによって通常の方法で作製した膜よりも光導電性が約10倍高いa-SiC膜を作製できること、および 4.この方法によって、a-SiCの成長機構を制御できること、を見出した。一方、ヘテロ接合界面での電流輸送機構を調べる上で必要な知見である接合界面の原子構造を高分解能透過形電子顕微鏡を用いて調べた結果、 5.a-SiC/結晶半導体界面は、1原子層以内の平坦度をもつ急峻な界面であることがわかった。 今後は、上記新手法によるa-SiC膜への不純物導入効果とそれに伴う接触抵抗の変化の検討および、今年度作製した高温短時間熱処理が可能なプラズマ化学気相堆積装置を用いたヘテロ接合の特性と熱的安定定性の評価および電流輸送機構の解明を行う予定である。
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[Publications] T.Asano: Proceedings of 2nd International Conference on Amorphous and Crystalline Silicon Carbide. (1989)
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[Publications] T.Asano: Proceedings.of 2nd International Conference on Amorphous and Crystalline Silcon Carbide. (1989)