1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63550284
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Research Institution | Ishinomaki Senshu University |
Principal Investigator |
菅原 澄夫 石巻専修大学, 理工学部, 助教授 (00007197)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
富川 義朗 山形大学, 工学部, 教授 (80007004)
工藤 すばる 石巻専修大学, 理工学部, 助手 (20214968)
近野 正 石巻専修大学, 理工学部, 教授 (50006962)
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Keywords | ジャイロスコ-プ / 圧電振動子 / 振動ジャイロ / 角速度センサ / ジャイロセンサ / 双共振子 |
Research Abstract |
圧電形振動ジャイロ・角速度センサの高安定化をはかるために得られた結論・成果を以下に述べる。 1.検出側広帯域特性を有するセンサ構成の検討結果 センサの設計法として、これまで双共振子の駆動側と検出側の共振周波数を一致あるいは非常に接近させてセンサ感度を大きくする方針をとっていた。しかし、双共振子の共振周波数の変動により感度が不安定となる。これに対して、双共振子に外部よりインダクタンスを挿入し、検出側で帯域通過フィルタ特性を実現させ共振子周波数が異なっても感度が一定となるように工夫し、駆動側においては挿入損失が小さくなる構成を提案した。本方法により、センサ製作上のメリットが大となり、出力の安定化の計れることが知られた。しかし、インダクタンスを使用するため、自動車等への応用ではエンジンル-ムのノイズを検出してしまうことが予想されるが、信号検出に際しては同期整流回路を採用しているためこの影響は無視できるものと考えられる。 2.センサの駆動・検出方法の検討結果 これまでセンサの駆動は外部発振器を利用し、また検出はロックインアンプを利用してきた。しかし、センサの高安定化をはかるには印加角速度の大きさや温度により変動する駆動側の共振子振幅を一定に保つ必要が出て来た。そこで、駆動側はAGC回路を内蔵した自励振回路とし、検出側は小形化をはかった位相検波器とその周辺回路を設計・試作し、当初の目的を達成した。 今後の研究題目としては、印加角速度零の時の出力、即ち洩れ出力の安定化の研究に取りくむ必要がある。現在、二、三の工夫を考えているが、センサの振幅と位相の両面より検討することが必要となろう。
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[Publications] 菅原澄夫: "圧電形振動ジャイロの等価回路考察" 日本音響学会講演論文集(II). 10月. 833-834 (1988)
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[Publications] 菅原澄夫: "圧電形振動ジャイロの入出力インピ-ダンスについて" 日本音響学会講演論文集(II). 3月. 665-666 (1989)
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[Publications] 菅原澄夫: "圧電形振動ジャイロの検出側広帯域化に関する実験的検討" 日本音響学会講演論文集(II). 10月. 841-842 (1989)
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[Publications] 菅原澄夫: "検出側広帯域・圧電形振動ジャイロにおける洩れ出力の影響" 日本音響学会講演論文集(II). 3月. 683-684 (1990)