1989 Fiscal Year Annual Research Report
LNG船のLoading Criterionに関する研究
Project/Area Number |
63550328
|
Research Institution | KYUSHU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
新開 明二 九州大学, 工学部, 助教授 (10112301)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩本 才次 九州大学, 工学部, 助手 (80091338)
|
Keywords | 液化ガスタンカ- / 境界要素法 / ランダム・チョイス法 / 差分法 / スロッシング / 積付け率 / 阻止板 / 渦 |
Research Abstract |
液化ガスタンカ-(LNG船等)の貨物タンクの設計・運用に直接関連するタンク積付け率についてタンク内液体スロッシングの観点から検討し、LNG船のLoading Criterionの設定方法を提示することを、本研究の目的とした。 本年度においては、前年度に開発した3種類の数値解析法、即わち、境界要素法(BEM)、ランダム・チョイス法(RCM)および差分法(MAC)に基づくスロッシング解析法の精密化および汎用化を計るとともに、超浅水から任意液深までの広い範囲にタンク積付け率に対するLoading Criterionの検討を行えるようにCriterion設定法の改良を行った。また円形タンク、短形タンク、阻止板付き短形タンクのそれぞれの模型を作製し、スロッシング実験を実施して、数値計算結果と比較検討し、数値解析法ならびにLoading Criterion設定法の有効性を検証した。 前年度に得られた結果に加えて次のような結論を得た。 1.3つの計算法に基づく数値解と模型実験の結果は、LNG船の種々の形式のタンクについて、良い一致を示す。 2.各計算法を組み合わせて用いれば、LNG船のタンクの広い範囲の積み付け率に対しスロッシング解析が可能である。これよりLoading Criterionの検討を容易に行うことができる。 3.今回、LNG船の運航状態に合わせての検討を行っていないので、本研究で提示した方法の適用例を増加させ、方法の汎用性をさらに高めることが今後の課題である。
|
-
[Publications] 井関俊夫: "高次要素を用いた境界要素法による非線形スロッシング問題の解析" 日本造船学会論文集. 163. 285-293 (1988)
-
[Publications] 新開明二: "浅水タンク内スロッシング問題の数値解析ーランダム・チョイス法の応用例と二、三の考察ー" 西部造船会々報. 76. 71-82 (1988)
-
[Publications] 新開明二: "阻止板付きタンク内の液体スロッシングの解析" 西部造船会々報. 78. 173-187 (1989)
-
[Publications] 井関俊夫: "高次要素を用いた三次元スロッシング問題の境界要素解析" 日本造船学会論文集. 166. 355-362 (1989)
-
[Publications] 新開明二: "阻止板付きタンク内の液体スロッシングの解析(続)ー阻止板の形状の影響ー" 西部造船会々報. 79. (1990)