1988 Fiscal Year Annual Research Report
破壊力学的手法を用いたコンクリートの破壊性状に関する研究
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63550350
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
六郷 恵哲 岐阜大学, 工学部, 助教授 (40127155)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森本 博昭 岐阜大学, 工業短期大学部, 助教授 (30021629)
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Keywords | コンクリート / 破壊力学 / 破壊エネルギー / 引張軟化曲線 / 有限要素法 / シミュレーション / J積分 / 鋼繊維補強コンクリート |
Research Abstract |
コンクリートの破壊力学パラメタである破壊エネルギーと引張軟化曲線の計測方法について検討するとともに、これらのパラメタを用いてコンクリートの破壊現象のシミュレーションを用う方法やコンクリートの性能を評価する方法について検討し、次のような結果を得た。 1.円筒形スリットを加工した供試体に圧縮力を作用させてコンクリートの引張試験を行い引張軟化曲線を直接計測するとともに、アコースティックエミッションによる破壊源探査を行いひびわれの進展の様子を明らかにした。 2.コンクリートの引張軟化曲線を曲げ試験から求めるLi等の積分法を改良し新J積分法として提案するとともに、シミュレーションと実験により新J積分法が安定した方法であることを確認した。 3.新J積分法により求めた鋼繊維補強コンクリートの引張軟化曲線が、直接引張試験から求めた結果と良く一致することを示した。さらに、引張軟化曲線を用いて曲げ供試体の荷重変位曲線のシミュレーションを用い、曲げ強度の寸法依存性を定量的に明らかにした。 4.ポリマーセメントコンクリートや鋼繊維補強コンクリートを含む各種コンクリートの性能を評価するこめの指標として、破壊エネルギーや引張軟化曲線などの破壊力学パラメタが有効なことを明らかにした。 5.アルカリ骨材反応によりコンクリート中の骨材が膨張した場合に生じるひびわれパターについて、破壊力学パラメタを組込んだシミュレーションをもとに検討した。 6.RILEMから提案されている切欠きはりの3点曲げ試験によってコンクリートの破壊エネルギーをし精度良く求めうることを、実験とシミュレーションによって確認するとともに、この試験法に工夫を加えることにより、鋼繊維補強コンクリートへの適用可能なことを示した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] ROKUGO,K.: Proc.of Int.workshop on Fracture Toughness and Fracture Energy,Sendai. 128-138 (1988)
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[Publications] 六郷恵哲: セメント技術年報. 43. (1989)
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[Publications] 六郷恵哲: コンクリート工学年次論文報告集. 10. (1989)
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[Publications] KOYANAGI,W.: Proc.of 8th Int.Conf.on Alkali-Aggregate Reaction,Kyoto. (1989)
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[Publications] ROKUGO,K.: Proc.of Int.Conf.on Recent Development in the Fracture of Concrete and Rock,Cardiff. (1989)
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[Publications] ROKUGO,K.: Proc.of RILEM Workshop on Application of Fracture mechnics to Concrete Structure.(1989)