1989 Fiscal Year Annual Research Report
ミクロン・サブミクロン金属粉末のセラミックスに対するぬれの評価と応用に関する研究
Project/Area Number |
63550481
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Research Institution | MIYAGI NATIONAL COLLEGE OF TECHNOLOGY |
Principal Investigator |
田口 收 宮城工業高等専門学校, 機械工学科, 助教授 (30042253)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丹野 浩一 宮城工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (50042247)
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Keywords | ぬれ / 接触角 / セラミックス / 接合 / 複合材料 |
Research Abstract |
本年度予定していた研究実施計画の項目について、大約研究を遂行することができた。 1:装置の一部改修・・・装置内の試料加熱用の炉体が小型であるため、ONーOFF制御では制御範囲が±10〜20Kであった。加熱炉に小型シリコニット炉を用い、サイリスタ-制御を採用することによって±1〜2Kに制御することが可能となった。 2:金属微粉末試料の作製・・・加熱冷却二系統回転法により、粉径10〜数100μmのAl、AlーSi合金およびCu粉末を作製した。一方、セラミックス試料(Si_3N_4、ZrO_2、Al_2O_3)は企業から供試されたものを用いた。 3:ぬれ測定 金属試料として純Al、AlーSi合金(Si%:5,10,13,24mass%)および純Cuを用い、セラミックスにはSi_3N_4、Al_2O_3およびZrO_2を用い接触角の温度依存性、時間依存性を調べた。AlーSi_3N_4およびAlーZrO_2系では接触角(1273Kにおける)は加熱保持時間と共に漸時減少するが、AlーSi_3N_4系では初期に急激に減少し、その後漸時減少する。AlーZrO_2系やAl-Si_3N_4系におけるぬれ挙動は昨年度の結果と一致する。Cuとのぬれでは、いずれの場合も、接触角はぬれの初期に僅かに低下しその後ほとんど変化しない。(AlーSi合金)ーSi_3N_4系では、接触角の時間依存性や温度依存性が組成に無関係であった。従来それらの依存性を接触界面における反応が主要因子であると考えていたが、本研究によりその解釈は妥当でないことが明らかになった。各ぬれ系について、接触界面の断面をEPMAおよびSEMを用いて界面の組成や組織を調べた。Al_2O_3ーCu系にのみ反応層の形成が認められた。
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[Publications] 田口收,丹野浩一: "セラミックスと金属のぬれ性に関する研究(第二報)" 宮城高専研究紀要. 25. 51-56 (1989)
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[Publications] 田口收,丹野浩一,川村勝,西山智: "セラミックスと金属のぬれ性に関する研究(第三報)" 宮城高専研究紀要. 26. (1990)
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[Publications] 田口收,丹野浩一,佐竹芳,飛塚幸一郎: "セラミックスと金属のぬれ性に関する研究(第四報)" 宮城高専研究紀要. 27. (1991)