1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63560165
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
堀場 義平 三重大学, 教育学部, 教授 (00024555)
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Keywords | 細胞配列パターン / 年輪年代学 / 細胞径と壁厚 / 定量解析 / 画像解析 / 年代効果 / 年令効果 / 年輪幅効果 |
Research Abstract |
本研究は、細胞オーダーで年輪曲線の年輪年代学的処理を試みるものである。これまでの研究成果の概要は、以下の通りである。 1.供試材として、200年生以上のヒノキ材2本、60年生以上のクロマツ材2本とスギ・ヒノキ材各1本を測定対称とした。 2.測定年輪は、横断面短軸方向に配列する各令階の細胞径と壁厚をプレパラート切片の光顕拡大写真から寸法測定し、コンピュータ処理により各令階の細胞配列パターンをほぼ定量化した。 定量化処理から得られた主な成果は、(1)樹種による配列定数の差、年輪幅効果と年令効果の影響、外観的年輪要素(令階と年輪幅)からの配列パターンの推定などが明らかになった。(2)配列パターンの変動要因は、未成熟部で年令効果が著しく、成熟部で年輪幅効果により変動すること。(3)クロマツ材の配列パターンは、台風などの気象条件(冠水)やビル工事などの環境要因によっても変動していることなども明らかにした。 3.クロマツ材の光顕切片および写真プリントからのモニタテレビ画面を対称に画像解析処理を試み、細胞の寸法測定を可能にした。 今後の研究計画については、以下の通りである。 4.クロマツ材の光顕切片を対称に、画像解析処理法による配列パターンの簡易処理法を追究する。 5.ヒノキの写真プリントを対称に、細胞配列の年代効果を追究すると共に、画像解析処理による年輪年代学的手法を検討する。 6.これらの結果を踏まえて、報告書を作成する。
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Research Products
(2 results)