1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63560235
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
伴野 達也 岩手大学, 農学部, 教授 (90003730)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武田 純一 岩手大学, 農学部, 助手 (80133908)
鳥巣 諒 岩手大学, 農学部, 助教授 (70038264)
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Keywords | 耕うん軌跡 / 反転性 / 耕うんトルク / 振動 / 深耕 |
Research Abstract |
本年度は深耕と土壌反転を考慮したクランク刃の耕うん軌跡を創成するためのシュミレーション実験並びに創成された耕うん軌跡を検証するための圃場実験、現用機の振動実験を行った。 レバークランク機構を採用している現用機のクランク刃の軌跡はカプラの長さ、クランク刃とカプラの相対位置により曲線の形が変わる。現用機を改造出来る範囲内で、各リンクの長さを変えて、クランク刃の軌跡を解析した。その結果、軌跡はほぼ楕円状の近似曲線になり、固定リンクの長さは、楕円長軸の大きさに、レバーの長さは長軸の大きさとその傾斜度に、カプラの長さは楕円短軸の大きさと傾斜度に影響を与えることが判明した。以上の結果より直立した細長い楕円になる軌跡A、横倒しの幅広い楕円になる軌跡B中間形の楕円になる軌跡Cを創成するリンクを試作し圃場実験を行った。 軌跡Aは耕うん土壌の後方移動が殆ど行われず、土壌の反転、表層物の埋没は行われなかった。軌跡Bは土壌の後方移動が激しく行われたが同層移動となり、反転、埋没性は良くなかった。軌跡Cは土壌の後方移動が軌跡Bよりは少なかったが、反転、埋没性は良かった。即ち土壌の反転・埋没性は軌跡の中の反転投てき行程の長さに関係し、軌跡Aのように短いもの、軌跡Bのように長いものは不適で、軌跡Cのように適当な長さを持ち、かつクランク刃と軌跡の関係で耕うんした土壌に回転を与えるような軌跡が適していることが判明した。耕うんトルクはクランク刃の耕うん容積に比例して増大することが認められた。 また、現用機のクランク機体部に発生する加速度振動のパワレベルの大きさは耕深に比例して低下した。そのパワスペクトル成分は耕深の増加に伴い高周波領域で減衰し低周波域(クランク軸回転数付近)で顕著に増加することが認められた。
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Research Products
(2 results)