1989 Fiscal Year Annual Research Report
心筋ミオシン・アイソザイムに体する交感神経の影響について
Project/Area Number |
63570414
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
木全 心一 東京女子医科大学, 循環器内科, 教授 (40101860)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上田 みどり 東京女子医科大学, 循環器内科, 助手 (10184938)
石塚 尚子 東京女子医科大学, 循環器内科, 助手 (30159751)
川名 正敏 東京女子医科大学, 循環器内科, 助手 (20152978)
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Keywords | 心肥大 / ミオシン / 交感神経 |
Research Abstract |
心肥大形成に対して交感神経活性が心筋myosin isozyneに与える影響を明らかにする目的で、種々の交感神経活性レベルでの心筋収縮蛋白の変化を検討した。 対象と方法:日本家兎29羽を以下の4群に分けて実験を行った。a)除神経群(n=12);両側星状神経節切除を施行。b)Sham群(n=10)。c)Isoproterenol(Iso)投与群(n=7):Isoproterenol 0.5mg/kg/dayの皮下注を2週間施行。各群とも2週間後に心臓を摘出して、HPLCを用いて心筋norepiniphrine(NE)含量、ピロリン酸ゲル電気泳動により心筋myosin isozymeの分離・定量を行った。 結果:1)除神経、Iso投与前後で血圧には変化はなく、心拍数はIso群で増加した。2)心重量/体重(%)はIso群で有意に心重量の増加が見られ(p<0.01)肥大が形成された。3)心筋NE含量は除神経群で6+14ng/gであり対照群2016±578ng/gに比べて著明に低下していた(p<0.01)。 4)Myosin isozyme: V1(α) V3(β) 対照群 15.6± 6.9% 84.4± 7.0% 除神経群 6.7± 6.8* 93.3± 6.8 Iso群 32.5±10.4** 67.5±10.4* (*p<0.05, **p<0.01) 表の様に除神経群ではV1(α type)が減少してV3(β type)が増加し、Iso投与によりV1(α type)は増加、V3(β type)は減少した。このことは交感神経活性の低下がisozymeのα typeからβ typeへの変換をもたらし、またβ受容体刺激によりβ typeからα typeへの変換が起こったものと考えられる。
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Research Products
(1 results)