1989 Fiscal Year Annual Research Report
パ-キソン病モデルラットに対する副腎髄質移植に関する研究
Project/Area Number |
63570507
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Research Institution | Kagawa Medical School |
Principal Investigator |
細川 清 香川医科大学, 医学部, 教授 (70093698)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
徳田 雅明 香川医科大学, 医学部, 助手 (10163974)
板野 俊文 香川医科大学, 医学部, 助手 (60145042)
松井 秀樹 香川医科大学, 医学部, 助教授 (30157234)
畠瀬 修 香川医科大学, 医学部, 教授 (50033220)
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Keywords | パ-キンソン病 / 脳神経細胞 / 移植 |
Research Abstract |
パ-キンソン病の治療の一手段として、脳・神経細胞り移植が有効である。しかし、どのような機序で機能回復が起こるのか、また、移植細胞は宿主中枢神経内に解剖学的にも機能的にも取り込まれるのか、といった問題は未解決である。そこで、本年は以下の実験を行い、移植が有効であることを明らかにした。 (1)6-ハイドロキシドパミンをラット片側黒質内に投与し、モデル動物を作成した。術後一ヶ月、アポモルフィン、またはアンフェタミンを腹腔内投与し、回転運動を誘導させ、モデル動物とした。 (2)浸透圧式ミニポンプを用いたドパミンのみの投与では、充分な回転運動の改善はみられなかったことから、移植片が必要であることが判明した。 (3)移植片と神経成長因子の同時投与では、移植の効果を高めることから、これらの因子が重要な役割を果たしていることが示唆された。このうち、IGF-I(インシュリン様成長因子-I)に注目して研究を行い、この因子は、オ-トライリンスはパラクインとして働き、自己もしくは周辺の神経細胞の成長や可塑性に関与していると考えられた。 (4)チロシン水酸化酵素の活性は移植前後で大きな改善がみられないため、ドパミン系の神経伝達物質のみでは、移植片の有効性は説明できない。胎児中脳細胞の移植が有効であり、未知の因子が分泌され、線条体の再生・成長等に関与していると考えられた。そこで、脳内微少透析法を用いて、これらの部位の透析を行い、タンパク質性因子の関与について現在実験を進めている。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 畠瀬修ら: "脳神経細胞の移植の現状" 今日の移植. 2. 488-493 (1989)
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[Publications] 板野俊文ら: "新しいプロ-ブを用いた微小透析法によるラット脳における蛋白質・ペプチドの解析" 今日の移植. 2. 509-512 (1989)
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[Publications] 中村光夫ら: "In vivo analysis of extracellular protein in rat brains by a newly developed probe for intracerebral microdialysis." Acta Medica Okayama. (1990)
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[Publications] 山口文徳ら: "The distribution of intracellular and extracellular Insuline-like Growth Factor-I(IGF-I)in rat brain." Brain Res.
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[Publications] 山口文徳ら: "脳におけるInsulin-like Growth Factor Iの解析" 神経化学. 28. 114-115 (1989)
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[Publications] 板野俊文ら: "Bioinformatics" Elsevier Science Publishers, 4 (1989)
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[Publications] 溝渕雅之ら: "Alzheimer'a and Parkinson's Disease" Plenum Press, 4 (1990)