1989 Fiscal Year Annual Research Report
奇形心に於ける循環動態のコンピュ-タシミュレ-ションと術後心機能の予測
Project/Area Number |
63570662
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Research Institution | Miyazaki Medical College |
Principal Investigator |
吉原 博幸 宮崎医科大学, 医学部, 助手 (40182810)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関屋 亮 宮崎医科大学, 医学部, 助手 (00206640)
崎浜 正人 宮崎医科大学, 医学部, 助手 (50145413)
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Keywords | Computer simulation / PDA / Blood circulation / Simulation model |
Research Abstract |
1.循環シミュレ-ションモデルの作成:これまで8ビットマイクロコンピュ-タ-上で開発していた循環モデルを、1989年1月に購入したワ-クステ-ション上に移植・再構築している。すでにプロトタイプの構築はほぼ済んでおり、正常な循環動態では満足の行く結果を得ている。現在シャント疾患、特に実験動物で作成しやすいと思われるPDA(大動脈-肺動脈シャント)をモデルとして、異常循環シミュレ-ションモデルのプロトタイプを作製し、システムの特性を計測し、臨床デ-タにマッチするようにパラメ-タ及びモデル構造の調整中である。PDAプロトタイプの構築段階は終了し、PDAの臨床例との比較などを行った。その成果は既に論文として発表した。 2.教育用プログラムの開発:前述のモデルを用いて、学生実習用のプログラム(出血モデル、心筋梗塞モデルなど)を作成し、循環生理学の講義に使用し、著しい教育効果をあげている。また、その成果は学会、論文で発表し多方面からの関心を呼んでいる。本研究の副産物として、有効に利用し、発展させて行きたい。 3.動物実験:雑種犬をもちいて以下の実験を行っている。 (1)循環系の各コンパ-トメントのVolume-pressure curre及びcomplianceの測定。 (2)急速な容量負荷を与えた場合の、両心系の圧、流量変化、及び過渡特性。 (3)大動脈-肺動脈シャント(A-PShunt)を人工血管を用いて作製し、急性期における大動脈、肺動脈など各点の圧、流量の変化を測定している。 以上の実験より得られたデ-タをシミュレ-ションモデルにフィ-ドバックし、異常循環シミュレ-ションモデルの精度を高めていく作業を行っている。現在行っている急性実験と、そのデ-タにもとずいたシミュレ-ションモデルの確率を急いでいる。
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[Publications] 吉原博幸,古賀保範,崎浜正人,松崎泰憲,吉岡誠,石井潔,鬼塚敏男,柴田紘一郎: "病態生理シミュレ-ションを用いた教育プログラム" 第3回メディカルパソコン学術集会論文集. 17-20 (1989)
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[Publications] 吉原博幸,古賀保範: "医学におけるシミュレ-ション技法-研究、教育への応用-第一回シミュレ-ションの基礎" 医療とコンピュ-タ. 2(4). 59-63 (1989)
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[Publications] 吉原博幸,古賀保範: "医学におけるシミュレ-ション技法-研究、教育への応用-第2回循環モデルの作製と教育への応用" 医療とコンピュ-タ. 2(5). 101-107 (1989)
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[Publications] 吉原博幸,古賀保範: "医学におけるシミュレ-ション技法-研究、教育への応用-第3回診断シミュレ-タ-の製作" 医療とコンピュ-タ. 2(6). 85-89 (1989)
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[Publications] 吉原博幸,古賀保範,荒木賢二,関屋亮,崎浜正人,松崎泰憲,吉岡誠,米澤勤,桑原正知,鬼塚敏男,柴田紘一郎: "シミュレ-ションを用いた動脈管開存症の循環動態の解析" 第4回メディカルパソコン学術集会論文集. 77-82 (1990)