1988 Fiscal Year Annual Research Report
難治性卵巣癌、特に卵巣類中腎癌に対する新しい多剤併用化学療法の確立に関する研究
Project/Area Number |
63570767
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
岩崎 寛和 筑波大学, 臨医学系, 教授 (40045951)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
角田 肇 筑波大学, 臨医学系, 講師 (60197754)
西田 正人 筑波大学, 臨医学系, 講師 (00110875)
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Keywords | 卵巣類中腎癌 / 化学療法 / 感受性検査 / MTTassay |
Research Abstract |
1.卵巣類中腎癌細胞株の収集 本邦で樹立されている卵巣類中腎癌細胞株9株のうち、HAc-2株を含めて5株の分与を樹立者の御厚意により受けることができた。これらの細胞はいずれも良好な細胞増殖を示しており、実験系として薬剤感受性検査に十分使用できると判定された。従って、従来はHAc-2株1株についておこなう予定であった本研究を5種類の同腫瘍細胞株についておこない、薬剤感受性の共通性から有効な薬剤を選択することが可能となった。 2.薬剤感受性検査の検討 薬剤感受性検査はflowcytometryを用いたDNA解析によりおこなう予定であったが、近年急速に普及しつつあるMTTassayにより、より簡便におこなえることが判明した。このため、MTTassayのための至適条件を決定すべく基礎研究をまずおこない、ほぼ完了した。 これによれば、検査は96穴マイクロプレートを用い、細胞数は1well当り1×10^4個とする。細胞の植え込みから薬剤の接触までは3日とする。また薬剤と接触後すぐにMTTassayをおこなうと薬剤の殺細胞効果は偽陰性を示すことが多く、薬剤接触後3日間の培養を続けた後に判定するのが、colocy assayや生細胞数算定法との一致率が高かった。 以上、MTTassayの基礎研究が完了したため、今後各種薬剤の添加実験を開始する予定である。
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[Publications] 西田正人: 日本産婦人科学会雑誌. 40. 1256 (1988)
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[Publications] 西田正人: 第6回ヒト細胞研究会大会記事. (1988)
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[Publications] 西田正人: 日本産婦人科学会雑誌. 41. 165 (1989)
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[Publications] 西田正人: 第47回日本癌学会総会記事. (1988)