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1988 Fiscal Year Annual Research Report

鼻茸成因とアラキドン酸代謝に関する基礎的ならびに臨床的研究

Research Project

Project/Area Number 63570812
Research InstitutionKagoshima University

Principal Investigator

古田 茂  鹿児島大学, 医学部附属病院, 講師 (80128454)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 島 哲也  鹿児島大学, 医学部附属病院, 助手 (30206156)
大山 勝  鹿児島大学, 医学部, 教授 (70024677)
Keywords鼻茸 / アラキドン酸代謝物 / ロイコトリエン / プロスタグランディン / 鼻副鼻腔の炎症 / 15-ハイドロキシエイコサテトラエン酸
Research Abstract

1、鼻茸、上顎洞粘膜、下甲介からアラキドン酸代謝物のリポキシゲナーゼ代謝物であるLTB_4、5-HETE、12-HETE、15-HETEを高速液体クロマトグラフィーにより検索し、LTC_4、LTD_4、LTE┣D24をモルモット回腸収縮を用いた生物学的方法により検索した。その結果、鼻茸を含む粘膜組織から、100ng/g台の値でLTB┣D24┫D2、HETE類が検出された。LTB┣D24┫D2、5-HETEはその生理活性である白血球遊走能を発揮し得る濃度で産生されていたことが判明した。また、これら炎症性の粘膜では15-HETEの産生に特徴があることが示され、鼻副鼻腔の粘膜の炎症と15-HETEの関連が推察された。また、これら炎症性の粘膜からアレルギー反応の化学伝達物質とされるLTC┣D24┫D2、LTD┣D24┫D2、LTE┣D24も検出され、これらがアレルギー以外の炎症にも関連していることも推察された。これらの成績は論文発表を行った。
2、鼻茸をはじめ鼻副鼻腔の炎症性病態の粘膜より、シクロオキシゲナーゼ代謝物であるPGD_2、PGE_2、6-Keto-PGF_2a、TXB_2をRIA法にて検索した。PGE_2と炎症性の粘膜との関連が疑われたが、シクロオキシゲナーゼ代謝物の濃度はリポキシゲナーゼ代謝物のそれの約10分の1であった。3、鼻茸中のリポキシゲナーゼおよびシクロオキシゲナーゼ酵素活性を、┣D114C-アラキドン酸を用いて検索したところ、15-リポキシゲナーゼ活性が優位であることが判明した。
4、鼻茸症例の臨床的検討を進めていくなかで、近年、本邦でも経験例が報告され始めたアスピリン喘息に併発した鼻茸症例2例を認めた。組織学的に好酸球の著明な浸潤等が認められ、その病因がアラキドン酸代謝物と何らか関連していることを疑わしめた。今後、アスピリン喘息症例の鼻茸の基礎的検討も追加することは、本研究に寄与するところが大きいと考えられた。この2例については症例報告を行った。

  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Publications (2 results)

  • [Publications] 島哲也: 耳鼻咽喉科臨床学会誌. 補26. 1-14 (1988)

  • [Publications] 大山勝、古田茂、島哲也: 漢方と免疫・アレルギー. 第2巻. 81-93 (1988)

URL: 

Published: 1990-03-20   Modified: 2016-04-21  

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