1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63570819
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
奥田 稔 日本医科大学, 医学部, 教授 (70073731)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
富山 俊一 日本医科大学, 医学部, 講師 (00094665)
顔 真賢 日本医科大学, 医学部, 助手
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Keywords | 鼻アレルギー / Mucosal Immunity / Natural killer cell / 上皮層肥満細胞 |
Research Abstract |
鼻粘膜上皮層における浸潤細胞の分布とその機能を光顕的、電顕的免疫組織学的な手法を用いて解明した。 鼻汁は〓鼻により鼻アレルギー患者より採取し、塗抹標本を作製し、May-grunwald法、OKT8.4、OKNK、OKB7、モノクロナール抗体を用いた酵素抗体法により染色した。 鼻粘膜上皮層は同じく鼻アレルギー患者より掻過により採取し、細切、Guy-grandの方法で細胞を分離し、鼻汁と同様に処理した。PLP固定後、Leu2a、3aと反応させ、その後電顕標本を作製した。 鼻汁中細胞は好中球、好酸球、ついでリンパ球、好塩基性細胞の順で多く、後二者は前二者に比しきわめて少く、従ってOK4.8、BT、NK陽性細胞はほとんどみられなかった。一方上皮層細胞はリンパ球、好酸球好塩基性細胞、好中球の順で光顕的に観察されたが、電顕的には、光顕に比しGlobule Leukocyteがみられた。リンパ球のサブセットは、OKT8、OKNK、OKT4陽性細胞の順でOKB7、陽性細胞は少なかった。またリンパ球は核原形質比が小で、比較的細胞内小器官に富み、顆粒を含む大きさ7μのものと、核原形質比が大で小器官に乏しい、大きさ5μのものに分けられた。 以上の結果から上皮層に滞在して機能する主な細胞はアレルギーではリンパ球と好塩基性細胞と推定された。リンパ球の約1/4はCD8陽性、原形質内顆粒をもち、NK細胞に類似しKiller activityを発揮すると推定された。好塩基性細胞は粘膜型肥満細胞に属し、抗原と反応して、抗原の粘膜内侵入を阻止すると考えられた。OK4陽性細胞、Globule Leukocyteの機能、好酸球の上皮層における役割を今後検討する。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Okuda,M.,et al.: J.Allergy Clinical Immunology. 83. 176-176 (1989)
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[Publications] Yen,Chen-Hsien.,et al.: J.Clinical Electron Microscopy. 21. (1989)