1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63570819
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
奥田 稔 日本医科大学, 医学部, 教授 (70073731)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
富山 俊一 日本医科大学, 医学部, 講師 (00094665)
顔 真賢 日本医科大学, 医学部, 助手 (10214735)
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Keywords | 鼻アレルギ- / ケミカルメジエタ- / Passive glandular cecretion / 上皮層リンパ球 / 上皮層肥満細胞 / インタ-ロイキン / 好酸球主要塩基性蛋白 |
Research Abstract |
アレルギ-反応におけるメジエタ-のソ-スを研究するため、鼻アレルギ-患者の一側鼻を抗原で誘発し、各側から鼻汁を採取して誘発側と非誘発側の鼻汁成分の比較を行った。誘発側鼻汁は分泌腺、血管、湿潤細胞起源物質を含み、非誘発側鼻汁は分泌腺由来物質のみを含む。その結果水分、アルブミン、キニン、SP、分泌型IgAは腺由来が主なものと推定された。但し腺由来でも分泌殻IgAは腺分泌、他は腺透過であり、passive glandular secretionという新しい概念を提唱できた。ヒスタミン、ロイコトリエンは粘膜表面肥満細胞分泌物と推定された。ケミカルメジエタ-のうちアレルギ-反応で強く抗原排除に働くのはヒスタミンであった。 鼻アレルギ-鼻粘膜上皮層リンパ球と分離し、培養後FACSでsubsetを解析した。最終結論に達していないが、活性化TS/TC細胞(HLA-DR+CD8+)、サプレッサ-インデュサ-T細胞(CD4+2H4+)、ヘルパ-インデュ-サ-T細胞(CD4-4B4+)、NK細胞(Leu7-CD16+)、活性化Th/Tl(HLA-DR+CD4+)がみられた。機能の検討を行っている。 リンパ球から分泌されるインタ-ロイキン2、3、4、コロニ-刺激因子(ヒト、リコビナント)で鼻アレルギ-鼻粘膜を刺激後24時間、刺激前後の上皮層肥満細胞数を、含まれているヒスタミン量の定量により検討した。その結果インタ-ロイキン2、4で肥満細胞増加の傾向がみられた。これらが肥満細胞の分化増殖に働くか否かは検討中である。 鼻アレルギ-と対比し正常鼻粘膜上皮細胞間細胞のポピュレ-ションを検討した。正常ではリンパ球のみがみられ他の白血球はみられなかった。 好酸球顆粒成分から主要塩基性蛋白MBPを精製し鼻アレルギ-粘膜上皮層肥満細胞とin vitroで反応させ、ヒスタミン遊離作用を検討中であるが、陽性結果が得られていない。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 大久保公裕他: "インタ-ロイキン3(IL-3)、4(IL-4)による鼻粘膜上皮層肥満細胞数の変化" 日本耳鼻咽喉科免疫アレルギ-研究会誌. 8. 15-19 (1990)
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[Publications] OKUDA,M et al: "Cellular element in the epithelium of allergic nasal mucosa" Clin.Experiment.Allergy.
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[Publications] OKUDA,M.et al: "The sources of chemical substances in allergic nasal fluid" Rhinology.