1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63570915
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
岡崎 正之 大阪大学, 歯学部, 講師 (30107073)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山賀 保 大阪大学, 歯学部, 講師 (30127310)
荘村 泰治 大阪大学, 歯学部, 助手 (10154692)
寺岡 文雄 大阪大学, 歯学部, 助手 (00099805)
高橋 純造 大阪大学, 歯学部, 助教授 (80029149)
木村 博 大阪大学, 歯学部, 教授 (70036218)
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Keywords | アパタイト / コラ-ゲン / UV照射 / 複合体 / ヘパリン / 骨増殖因子 |
Research Abstract |
アパタイトは,生体親和性良好な生体材料として富みに注目されつつある。しかしながら,従来のブロック状焼結体は複雑な成形加工が困難であり,顆粒状アパタイトは形状を保持するためのバインダ-が望まれる。本研究では,骨の組成と結晶性に類似した炭酸アパタイトを合成し,コラ-ゲンと混合練和することにより,任意の形態に加工のできる複合体を作成した。 今年度は,最終年度に当るため,ヘパリン定量の確立と,複合体へのヘパリン修飾特性に主眼を置いた。ヘパリンの定量は,一昨年度の備品ダブルビ-ム分光光度計を用い,改良カルバゾ-ル硫酸法でかなり精度良く行えることがわかった。ただ,この方法は熱濃硫酸を使用するため,取り扱いに注意を要する。なお,ヘパリン共存下でアパタイトを合成したところ,何らアパタイト結晶成長阻害の影響は認められず,動物実験での結果においても,オステオポロ-シスの現象は認められなかった。このようにヘパリン化複合体の生体親和性は良好であったが,骨増殖因子のアフィニティ-的修飾特性については,同定方法を確立するまでには至らず,動物実験においても骨誘尊能を高める効果を十分検証できなかった。ただ,骨増殖因子を修飾できたと思われる試料をラットおよび家鬼頭蓄部に埋入したところ,コントロ-ル試料に比べて骨増殖速度が速められている現象が光顕および電顕により観察された。 今後は,この点についてさらに検討を加え,骨増殖因子のアパタイト複合体への修飾方法の確立と,生理活性を有する骨補填材の開発を進めて行きたいと考えている。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 大前 博昭,岡崎 正之,日野 常稔: "炭酸アパタイト・コラ-ゲン複合体の骨誘導性について" 人工臓器. 18. 80-83 (1989)
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[Publications] M.Okazaki,H.Ohmae and T.Hino: "Insolubilization of apatiteーcollagen composites by UV irradiation" Biomaterials. 10. 564-568 (1989)
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[Publications] M.Okazaki and M.Hattori: "Reaction of Ca^<2+> and phosphate ester" Biomaterials. 10. 126-128 (1989)
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[Publications] M Okazaki,H.Ohmae,J.Takahashi,H.kimura and M.Sakuda: "Insolubilized properties of UVーirradiated CO_3apatiteーcollagen composites" Biomaterials. 11. 568-572 (1990)