1989 Fiscal Year Annual Research Report
カラ-コンピュ-タ-を用いた口腔癌および前癌病変の早期診断に関する基礎的臨床的研究
Project/Area Number |
63570930
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
天笠 光雄 東京医科歯科大学, 歯学部, 助教授 (00014332)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉増 秀實 東京医科歯科大学, 歯学部講師 (70137933)
塩田 重利 東京医科歯科大学, 歯学部教授 (70041267)
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Keywords | カラ-コンピュ-タ / 口腔癌 / 前癌病変 / 色彩 |
Research Abstract |
マイクロカラ-コンピュ-タSM-5-FCH(計測部:SM-5型、光学部:FCH型)により測定を行った。測定方法は被検部を乾燥後、センサ-をフェザ-タッチで接触させ測定を行った。測定回数は10回とし、その平均値を示した。16名の被験者について手の甲、頬部、下唇部を測定し、色彩表示はマンセル表色系にて行った。手の甲の色相分布は1.5Y〜5.8YR、明度分布は4.0〜5.3、彩度分布は0.6〜1.8であった。頬部の色相分布は0.4Y〜0.1GY、明度分布は4.6〜5.3、彩度分布は0.7〜1.5であった。下唇の色相分布は5.3R〜0.1GY、明度分布は3.7〜5.4、彩度分布は0.9〜2.3であった。これらは視感比色法の結果とほぼ一致していた。 カラ-コンピュ-タによる測定上の問題点としては(1)センサ-を被検部に押しつけることにより被検部が虚血し、僅かなタッチの差が測定値を変動させること、(2)唾液の存在による測定誤差およびセンサ-部の汚染が考えられた。(1)は外光を遮断するために、センサ-を被検部に密接させねばならず、被検部に圧を加える結果となる。種々のタッチで同部位を測定したところ、指先において標準偏差は、色相0.48、明度0.07、彩度0.06、下唇で色相1.64、明度0.06、彩度0.12であり、明度、彩度はタッチ圧の強さにはあまり左右されない。またタッチを強くすることによって色相はY傾向が増加し、明度、彩度は減少する傾向にあった。(2)については被検部を水で濡らした状態にして測定したところ、(1)におけるバラツキの範囲内に入り、エア-等により被検部を乾燥すれば、測定上ほとんど問題にならないと思われた。唾液による汚染の問題は、薄いセロファン紙でセンサ-の先端を覆うこととし、標準合わせ時に、セロファン紙を介することによって補正を行った。現在、センサ-先端に装着する、特殊キャップを試作中である。
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Research Products
(1 results)