1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63570931
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Research Institution | TOKYO MEDICAL AND DENTAL UNIVERSITY |
Principal Investigator |
宮沢 正純 東京医科歯科大学, 歯学部, 講師 (80014223)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀越 勝 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (00014283)
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Keywords | 慢性硬化性骨髄炎 / Saucerization / 下顎骨外側板切去 / 灌流装置 |
Research Abstract |
慢性硬化性骨髄炎の外科的治療法について (1)Saucerization(皿状化) 比較的限局した病巣に対してはSaucerizationが有効であった。症例は36歳女性で、456部疼痛を主訴に来院した。X線写真、骨シンチにて慢性骨髄炎と診断し、局麻下で456を抜歯し、骨髄の掻爬を十分に行い、周囲の骨皮質を削除して局所を皿状化し、大きく開窓することにより完全緩解した。なお病巣からの細菌として、α-streptococuss、citrofactor、Noisseria等を検出した。 (2)下顎骨外側骨皮質除去 下顎骨々体部を中心とした症例に対しては、口内法による下顎骨々皮質除去手術が有効であった。症例は25歳男性で、7〜顎角部の膜張疼痛、開口障害を主訴に来院した。X線写真、CT、骨シンチ等の結果、慢性硬化性骨髄炎と診断され、全麻下で長さ5cmの下顎骨外側板を切除し、局所の好気化を計った。同時にクリンダマイシン、リンコマイシン等の抗生剤を全身的に投与することにより緩解した。 (3)下顎骨外側板切除+抗生剤灌流装置設置術 病巣が比較的広範囲でしかもび漫性の症例に対しては下顎骨外側板切除+抗生剤灌流が有効であった。本治療法は3症例に対して適応された。いずれも全麻下で下顎外側板を切除し、同時に灌流装置を設置した。抗生剤はミノサイクリン(400mg/day)あるいはアミカシン(400mg/day)で7日〜10日間灌流した。また全身的にはペニシリン系あるいはセフエム系抗生物質が投与され、3症例とも症状の改善がみられた。
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