1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63580050
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
島田 淳子 お茶の水女子大学, 家政学部, 教授 (60017233)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 美鈴 お茶の水女子大学, 非常勤講師
畑江 敬子 お茶の水女子大学, 家政学部, 助教授 (50156337)
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Keywords | 組織化大豆タンパク質 / 調味特性 / TSP / TSPの物性変化 / TSPの保水性 |
Research Abstract |
脂肪を含まない良質のタンパク質から成る新しい食品素材である、組織化大豆タンパク質(TSP)は今後需要の増大が期待されている。このTSPを調理して、嗜好性を高めるために、調味特性を知ることは重要であると考える。そこで組織構造の異なる3種のTSPに対する調味料の吸着挙動およびそれに伴う物性変化を測定した。 TSPは水浸漬、2分加熱、60分加熱各処理を行なうことによる組織構造の異なる3種を調整した。この3種TSPを食塩、しょうゆ、砂糖、酢酸、乳酸の各0.1、0.5、1.0M溶液に20℃で72時間まで浸漬し、吸着量を測定した。さらに、しょうゆに4℃で168時間浸漬した場合の色素の吸着を620nmにおける吸光度によって測定した。その結果、本実験条件において食塩、しょうゆの食塩および砂糖の3種のTSPに対する吸着は認められなかった。一方、酢酸および乳酸は吸着が認められ、72hr後には300mg/g程度吸着した。また、しょうゆの色素も3種のTSPに吸着することが認められた。 調味料に浸漬した場合のTSPの物性変化は重量、硬さ、および保水性によって評価した。重量および保水性に関しては、食塩、しょうゆ、および砂糖溶液に72時間まで浸漬しても、3種のTSPは水浸漬した場合とほとんど変化せず、調味料の影響を受けなかった。酢酸、および乳酸は保水性が非常に高まった。保水性に関しては、リン酸、クエン酸、塩酸についても同時に検討し保水性が高まることを認めた。しかも、同pHでも保水性は異なり、高い順に、酢酸、乳酸、リン酸、クエン酸、塩酸の順となった。食塩としょうゆは3種のTSPの硬さを高めた。
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