1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63580100
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Research Institution | Hiroshima Prefectural University |
Principal Investigator |
吉川 和利 広島県立大学, 経営学部, 教授 (00112277)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斎藤 篤司 九州大学, 健康科学センター, 助手 (90195975)
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Keywords | 生理的年齢 / 重回帰分析 / 変数選択 / 情報量基準 / 動作系年齢 / テストバッテリ- |
Research Abstract |
(1)身体的活動能力から評価した年齢・老化度 従来の諸家による研究並びに本研究によって種々の内科的指標、体力テスト測定値から年齢を予測する統計モデルが提示されてきているが、本研究では動作系(スタンツ)テストを作成・試用して年齢予測モデルを作成し、生活習慣や内科的・体力学的測定値との関連を検討した。 柔軟性項目として座位ボ-ル転がし・足先つかみ,平衡性種目として閉眼片足立ち、筋力性項目としてタオル両足移動・足で文字書き,巧緻性項目として切り換えとびの6種目を作成した。 これらの測定を20才代から60才代の被験者について実施した結果、年齢との相関は閉眼片足立ちや足先つかみで高く、ボ-ル転がしや切換えとびは逆に低いことが明らかになった。6種目全ての投入した重回帰分析での重相関係数は男子0.456、女子0.350と不十分でしかなかった。 (2)老化度と健康指標との関連 (1)で求めた予測年齢と医学・体力学的指標との関連度をWilliams,W.G.(1959)の統計量に従って検討した。老化度の低い者は歩行速度も速く、日常的に「速足」で歩く習慣を有することが推察された。しかし、その他の内科的・形態(肥満)的指標にはこうした関係は見られなかった。 (3)スタンツ・テストの策定 (1)で示したスタンツ系テストの重相関係数が低く、従って妥当性が小さいことが先ず指摘される。テスト自体信頼度が低いことも別の研究で明らかになった。今年度はそのため、種々の手続き(統計解析、諸家の既発表資料)によって、計18種目のスタンツ系テストを策定し、少なくとも妥当性については予測の精度向上を考えた。これは次年度までの資料・デ-タの収集によって明らかになると考えられる。なお新しいテストには瞬発性・巧緻性の種目に拡充した。
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