1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63810002
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
古賀 一男 名古屋大学, 環境医学研究所, 助手 (30089099)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
間野 忠明 名古屋大学, 環境医学研究所, 教授 (30023659)
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Keywords | 眼球運動 / 共軛運動 |
Research Abstract |
眼球の運動自体には非共軛的な運動が含まれており、水平・垂直の共軛的眼球運動との弁別は片眼記録からは行ない得ないことが明らかである。微少眼球運動に至っては、両眼の運動そのものがどのような対応関係にあるのかすら明確ではない。共軛運動による眼球運動は奥行視、3次元知覚、奥行き方向への追視に深く関与しており、これを片眼記録でなおざりにしておく訳にはいかない。本研究においては、これまで当研究所において蓄積されて来た片眼記録による眼球運動計測・記録の経験をベ-スとして、最新の32ビットマイクロコンピュ-タ-、オプティカルデバイスにより両眼の同時記録装置の開発を試みることを目的とする。 汎用32ビットプロセッサ-を、デ-タ取得、分析用プロセッサとして使用し両眼の2次元的位置情報の記録をおこなう準備を整えた。平成元年度は主として設備の導入をおこなったが、とりわけ両眼2次元同時に高速気計測を可能にするOber2システムは当計測システムの中で中核的位置を占めるものである。これにより当初に計画した研究目的、研究計画、方法は概ね達成に近づいたと言ってよい。計測後のデ-タに関して処理をおこなうアプリケ-ション・ソフトウエアの作成も充実し、今後新規に開発される画像関連のインタ-フェ-スを附加する事で更に充実した計測系が完成されることになる。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] 古賀一男他: "運動知覚に影響を与える眼球運動の諸相-2-" 環境医学研究所年報. 40. 279-283 (1989)
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[Publications] 古賀一男他: "パラボリックフライト中の頭部、眼球協応運動" 環境医学研究所年報. 40. 55-57 (1989)
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[Publications] 古賀一男他: "逆転視状況下におけるVOR成分の変化" 環境医学研究所年報. 40. 58-61 (1989)
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[Publications] Kazuo Koga et al.: "Stability of Visual Perception under the Microgravity in Space" Aerospace Science,NISAS'88. 2. 267-272 (1989)
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[Publications] 古賀一男他: "眼球運動が運動ベクトルの変化にあたえる影響" 環境医学研究所年報. 41. (1990)
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[Publications] 古賀一男他: "3次元眼球運動測定装置の開発-新しい測定装置Ober^2システムの試用-" 環境医学研究所年報. 41. (1999)
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[Publications] Kazuo Koga & Rudolf Groner: "Intercultural Experiments as a Research Tool in a Study of Cognitive Skill Acquisition:Japanese Character Recognition and Eye Movements in Non-Japanese Subjects" North Holland(Amsterdam), 279-291 (1989)
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[Publications] Kazuo Koga & Rudolf Groner: "Pursuit Eye Movement and Object Motion Perception(in Eye to Mind:Information acquisition in Perception,Search and Reading)" Elsivier Science Pub.B.V.(Amsterdam),