1990 Fiscal Year Annual Research Report
国文学デ-タベ-スのCDーROMにより出版・利用に関する実用化試験研究
Project/Area Number |
63810007
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Research Institution | National Institute of Japanese Literature |
Principal Investigator |
小山 弘志 国文学研究資料館, 館長 (90012179)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉田 繁治 国立民族学博物館, 教授 (40026042)
星野 聡 京都大学, 大型計算機センター, 教授 (90025867)
堀 浩一 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助教授 (40173611)
新井 栄蔵 国文学研究資料館, 研究情報部, 教授 (90111070)
安永 尚志 国文学研究資料館, 研究情報部, 教授 (20017411)
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Keywords | CDーROM / パ-ソナルデ-タベ-ス / 国文学デ-タベ-ス / フルテキストデ-タベ-ス / マルチメディア / 画像デ-タベ-ス |
Research Abstract |
本年度は4回の研究会を実施し,前年度までに制作したCDーROMとその検索システムの見直しを行い、実用版CDーROMの開発を行った。本文デ-タベ-スCDーROMはは、蓄積容量の検討を進め、蓄積作品数を増やし、また検索システムでは複数の作品の横断利用を可能とする点等の機能拡張を進めた。これにより、最終製品を完了した。 一方、マイクロ資料目録デ-タベ-スCDーROMは、実際の出版化に当っての具体的な製品検討を進めた。また、原文献資料デ-タベ-スのCDーROMは、対応する目録が必要なことと、マイクロ資料目録デ-タベ-スCDーROMには余裕容量があること等から、両者の一体化を進めた。マルチメディアデ-タベ-スのCDーROMの実現が、学術の世界で始めて実施された。画像デ-タベ-スは大容量であり、全ての原本イメ-ジ情報をCDーROMに収容することは不可能であり、伊勢物語や井原西鶴作品の諸本に限って、約3千点の原本情報を蓄積している。現在、システムとしてはパソコンの能力を越えるため、単に表示印刷することのみとし、画像処理等のシステムは付加していない。 タイ語等他言語の本文デ-タベ-ス化の研究、歴史研究におけるパ-ソナル研究支援システムの研究を行った。また、ワ-クステ-ション環境における新旧地図の比較システムの開発が行われた。特に、多層CDーROMドライブによる複数CDーROMの同時アクセス法のシステム検索を行った。国文学研究資料館と共同で、第2回「国文学とコンピュ-タシンポジウム」開催し、研究成果の一部を報告し、実用化の評価を得た。このシンポジウムでは、とくに本文デ-タベ-スの活用がテ-マとして取り上げられ、その国文学コ-パスとしての期待が寄せられた。 本年度は、最終年度として、全ての研究成果をまとめ、報告書を作成した。
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[Publications] 安永 尚志: "国文学研究資料館におけるコンピュ-タ利用" 人文科学研究. 5. 76-98 (1990)
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[Publications] 安永 尚志: "日本古典文学本文デ-タベ-ス形成とデ-タ記述文法" 情報処理学会「人文科学とコンピュ-タ」研究会. 91ーCH8ー4. 1-8 (1991)
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[Publications] 安永 尚志: "国文学におけるマルチメディアデ-タベ-ス" 情報の科学と技術. 41. 19-26 (1991)
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[Publications] KITAMURA,K & YASUNAGA,H: "DATABASE DELIVERY FOR JAPANESE LITERATURE BY CDーROM" ACH/ALLC '91 CONFERENCE. 261-266 (1991)
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[Publications] 星野 聰: "歴史研究と計算機利用 ー古典テキストの処理ー" 情報の科学と技術. 40ー10. 21-26 (1990)
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[Publications] 杉田 繁治: "写真スライドデ-タベ-ス構築について" 情報科学技術研究集会(27). 27. 72-73 (1990)
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[Publications] 安永 尚志共著(分担): "情報システムハンドブック" 培風館, 600 (1989)
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[Publications] 小山 弘志: "能・狂言" 岩波書店, 400 (1989)