1989 Fiscal Year Annual Research Report
多チャンネル高精度検出器読み出し用高速応答高密度低消費電力VLSIの開発
Project/Area Number |
63840005
|
Research Institution | National Laboratory for High Energy Physics |
Principal Investigator |
池田 博一 高エネルギー物理学研究所, 物理研究部, 助教授 (10132680)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲葉 進 高エネルギー物理学研究所, 物理研究部, 助教授 (10013434)
近藤 敬比古 高エネルギー物理学研究所, 物理研究部, 教授 (30150006)
渡瀬 芳行 高エネルギー物理学研究所, データ処理センター, 教授 (70018662)
大杉 節 広島大学, 理学部, 助教授 (30033898)
新井 康夫 高エネルギー物理学研究所, 物理研究部, 助手 (90167990)
|
Keywords | 高速バイポ-ラ集積回路 / サブミクロンCMOS集積回路 / 高エネルギ-物理学 / 放射線損傷 / シリコンストリップ検出器 / 前置増幅器 / VLSI / 時間差測定回路 |
Research Abstract |
本研究は大規模集積回路技術を高エネルギ-物理学の粒子検出器へ応用しようとするもので、特に前置増幅器等のアナログエレクトロニクスについて、VLSI化を計ることによって、高速応答、高集積かつ低消費電力化を目指すものである。あわせてこれらのエレクトロニクスについて中性子およびガンマ線に対する放射線損傷を研究する。 本年度に於ては高速バイポ-ラトランジマタについて原子炉からの速中性子の照射およびコバルト60からのガンマ-線の照射をおこない、中性子については毎平方センチメ-トルあたり10^<13>の中性子束、ガンマ-線については1メガラドまでは正常動作が期待できることが示された。 シリコンストリップ用前置増幅器については、シリコンストリップとワイヤ-ボンディングによる結合が行われた。この検出器は赤外線照射装置からの赤外線パルス(850または1150ナノメ-タ)によって信号応答の確認が行われた。また増幅器単体の安定性・雑音レベルについて詳細な評価検討が行われ、実用化設計のための知見が得られた。 サブミクロンCMOS技術を用いた時間差測定回路については、4チャンネル内蔵の実用規模の集積回路の設計が行われ、製造段階に移された。さらにシステムレベルの検討を行うため、電子モジュ-ルとして取りまとめるための作業が進められている。 また、フロントエンド・エレクトロニクスの多種多様な要求に対応する目的から、セミカスタム・バイポ-ラ集積回路に関する検討が行われ、整形増幅器、時間・波高変換回路の設計・試作が行われた。これらの設計にあたっては、SPICE等の回路シミュレ-ションがツ-ルとして有効に機能することが実証された。 次年度に於いては、これらの技術について、実用化レベルを高めるための試作研究が行われる。
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] S.Inaba,K.Anraku and M.Imori: "Low Power TAC&ADC Circuits for Balloon Borne Experiments" IEEE Transaction on Nuclear Science. (1990)
-
[Publications] H.Ikeda and N.Ujiie: "Radiation Damage of Bipolar SST Due To Fast Neutrons" Nuclear Instruments and Methods in Physics Research. A281. 508-511 (1989)
-
[Publications] H.Ikeda and N.Ujiie: "Radiation Damage of Bipolar SST Due to Gamma Ray of Coー60" Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A. (1990)
-
[Publications] H.Ikeda,M.Ikeda,S.Inaba and F.Takasaki: "Monolithic Shaper Amplifier for MultiーAnode PMT Reabout" Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A. (1990)