1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63850047
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
伊藤 猛宏 九州大学, 工学部, 教授 (20037740)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横井 豊 豊田中研, 研究員
藤掛 賢治 豊田中研, 取締役研究1部長
久保田 裕巳 九州大学, 工学部, 助手 (10117103)
高田 保之 九州大学, 工学部, 助教授 (70171444)
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Keywords | 熱物性値 / 超電導マグネット / 方形波パルス加熱 / 非定常熱伝導 / ヘリウム温度域 |
Research Abstract |
本研究は、超電導マグネットやヘリウム液化機など、4.2〜40[K]程度の温度域で動作する低温装置の熱設計に必要不可欠な各種個体材料の熱物性値を、比較的簡便に測定するシステムの開発を目的としているが、昭和63年度の具体的な研究計画・方法に対しては、1.物性値の温度変化を考慮した数値解析に基づく方形波パルス加熱法による測定原理の検討、2.測定装置の製作・動作試験(試験容器の製作、温度計測システムの確立、熱物性値が既知の試料による測定原理および測定系統の動作確認)および3.被測定試料の製作を目標とした。1.については、まず試料に方形波パルスが加えられた場合の温度応答を物性値の温度依存性を考慮した数値解析により求めた。その結果、物性値一定の非定常熱伝導問題の解析解に比べ、実際の温度応答の測定結果により近い値を得ることができた。ただし、この数値解析は物性値の温度依存性が既知である場合に限り温度応答が予測できる程度の段階であり、いかにして測定原理として発展させるかが今後の問題となる。2.に関しては、物性値一定の非定常熱伝導問題の解析解に基づく測定理論による測定系統におおむね確立された。3.については、円筒形試料の成型の際にいわゆる'巣'と呼ばれる空隙が試料内に生じ易い材料が少なくない。これは物性値測定に対して重大な問題であり、空隙が出来ない成形法の開発が今後の課題である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 伊藤猛宏,高田保之,久保田裕巳,本並鉄二: 日本機械学会論文集. 54. 2556-2559 (1988)
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[Publications] T.Ito;Y.Takata;H.Kubota;T.Honnami: Twelfth International Cryogenic Engineering Conference with Exhibition. 12. (1988)