1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63850048
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Research Institution | TOHOKU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
谷 順二 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (30006192)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩永 敦 東北アルプス株式会社, 第1古川事業部, 部長
広瀬 康之 東北アルプス株式会社, 第1古川事業部, 部長
大友 規矩雄 東北大学, 流体科学研究所, 助手 (10006182)
長南 征二 東北大学, 工学部, 助教授 (20005424)
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Keywords | 磁気ディスク / ヘッド / 振動 / 制御 |
Research Abstract |
フロッピ-ディスクやハ-ドディスクの磁気記録情報機器は、パ-ソナルコンピュ-タやワ-ドプロセッサ-に組み込まれ、それらが更に自動車や列車等の走行体に搭載されて使用されることが多くなった。それゆえ、磁気記録情報装置には、走行体あるいは空冷ファン等から振動を受け、記録、再生の信頼性が阻害されることが起き易くなった。更にフロッピ-ディスクやハ-ドディスクの小型、高精度化が一段と進み、それらの耐振動性が重要な設計目標となって来た。そこで本研究では、回転磁気ディスク・ヘッド連成系の振動現象を解明すると共に、振動が発生しにくいヘッド支持機構を開発し、耐振ヘッドの設計指針を作ることを目的とし、本年度は以下の事項を明らかにした。 ディスク・ヘッド連成系は回転円板と質量・バネ系でモデル化し、ディスクのフラッタ-とダイバ-ジェンスの不安定現象を解明した。更にその不安定現象が起きにくくする方策や回避する方法を提案した。鉛直加振やピッチング加振を受ける場合の応答解析を行い、外力加振に対して振動しにくい条件を明らかにした。 従来の板ばね支持のヘッド支持構造とは違う、単純支持点周りのモ-メントのバランス効果を利用した比較的高い剛性を有するヘッド支持機構を提案し、試作してその有効性を確めた。その結果、部品点数を半分に減らすことができ、アルミニウム製で板金加工で製作することにより重量を3分の1に減らすことができ、製造工程も半分に短縮できた。また製造の1部を自動化することが可能となった。 ヘッド支持機構に圧電素子のアクチュエ-タを組み込むことにより、能動的に外乱に応じてヘッドをメディアに追従させる方法の有効性も理論的ならびに実験的に明らかにし、将来の高耐振ヘッドの開発に対する指針を示した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] A.Iwanaga,T.Hayase,K.Ohtomo & J.Tani: "Development of Magnetic Head Carriage of Floppy Disk Drive" Proc.Inter.Conf.on Advanced Mechatronics. 1. 331-334 (1989)
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[Publications] Z.W.Jiang & S.Chonan: "Vibration and Stability of a Read/Wirite Head Floppy Disk System Subjected to External Axial and Pitching Oscillations" Proc.Inter.Conf.on Advanced Mechatronics. 1. 325-330 (1989)
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[Publications] 江鐘偉,長南征二,谷順二: "圧電素子をアクチュエ-タとするフレキシブルア-ムの変位制御(理論解折法並びに素子の駆動法)" 日本機械学会論文集C編. 56. 416-423 (1990)
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[Publications] 江鐘偉,長南征二: "回転磁気ディスク・ヘッド連成系の不安定現象回避とその最適パラメ-タの選択" 日本機械学会論文集C編. 56. 1366-1371 (1990)
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[Publications] 江鐘偉,長南征二: "軸方向およびピッチング加振される磁気ヘッドー回転フロッピ-ディスク連成系の振動ならびにその安定性について" 日本機械学会論文集C編. 56. 1157-1162 (1990)
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[Publications] 〓玉洲,谷順二,長南征二,高橋史明,大友規矩雄,布田良明: "圧電素子による片持はりの曲げ振動に対するディジタル最適制御" 日本機械学会論文集C編. 56. (1990)