1989 Fiscal Year Annual Research Report
衝突によるパイプおよびシェル構造物の損傷と残留強度評価システムの開発
Project/Area Number |
63850093
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
村川 英一 大阪大学, 溶接工学研究所, 助教授 (60166270)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SHERIF M.H.R センチュリリサーチセンター株式会社, 技術室, 室長
中長 啓治 大阪大学, 溶接工学研究所, 助手 (10112070)
上田 幸雄 大阪大学, 溶接工学研究所, 教授 (30029037)
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Keywords | 海洋構造物 / 衝突 / 損傷 / パイプ / 歪速度依存性 / 流体力 / 理想化離散モデル / 残留強度評価 |
Research Abstract |
当初計画に従い研究を実施し下記の成果を得た。 1.衝突時において衝突浮体に働く流体力の影響について (1)衝突現象の速さと流体力の関係を明らかにするため、被衝突物が弾性応答する場合について、実際および境界要素法とたたみ込み積分による理論解析を実施した。理論解析では、衝突現象が相対的に遅いほど流体力の影響は大きく、最大衝突荷重が約10%のオ-ダ-で上昇することが明らかになった。実験においても同程度の影響が認められたが、現象の速さによる明瞭な変化は認められなかった。 (2)同じく被衝突物が弾塑性応答する場合について流体力の影響を理論的に検討した。2次元解析の結果、流体力が存在する場合、塑性変形が35%から50%増加することが明らかになった。また、現象の速さの影響を検討するため、一定エネルギ-で衝突物体の質量または被衝突物の塑性強度を変化させたシリ-ズ計算を行った。その結果,現象の相似性に基づいた一つのパラメ-タ-で現象が整理でき、衝突が緩やかなほど塑性変形量が大きいことが明らかとなった。 2.塑性変形の歪速度依存性について 軟鋼から80kgf/mm^2級高張力鋼に対して、歪速度を変化させた引張試験を実施した。なお、試験デ-タ-については現在、整理・分析を進めている。 3.理想化離散モデルの開発について 塑性域の広り、加工硬化、歪速度依存性を考慮した理想化離散モデルを開発し、さらに局所変形が考慮できるように改良を進めている。また、これと平行してモデルの検証を目的とした実験も進めている。
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