大変形追随型Ko圧密・平面ひずみ試験装置の試作研究

1989 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 63850115
• Research Institution: Kyushu University
• Principal Investigator: 落合 英俊 九州大学, 工学部, 教授 (00039679)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 梅崎 健夫 九州大学, 工学部, 助手 (50193933) ; 大谷 順 九州大学, 工学部, 助手 (30203821) ; 林 重徳 九州大学, 工学部, 助教授 (80112308)
• Keywords: Ko圧密 / 平面ひずみ / 室内試験 / 三軸試験 / 粘土 / 非排水強度 / 圧密圧力 / 応力履歴

Research Abstract

粘性土の強度・変形特性は、その応力履歴と載荷時の応力条件によって大きく影響を受ける。したがって、実際の土木構造物の設計計算に用いる土質定数は、原位置での応力履歴とその状態から破壊に至るまでの応力変化を忠実に再現できる試験によって決定することが重要である。本研究は、原位置で最も普通にみられる応力条件、すなわち、Ko圧密とそれに引き続く平面ひずみ状態での応力変化を再現できる直方体供試体用の三軸圧縮装置を開発することを目的としたものである。
今年度は、試作したKo圧密・平面ひずみ三軸室の性能検定および練り返した粘土を用いたKo圧密・平面ひずみ圧縮試験(非排水)を実施した。得られた主な知見は次の通りである。
1.本試験装置を用いると、試験中、側方応力の制御等の操作をすることなしにKo圧密試験を安定した状態で実施できる。
2.引き続き、三軸室外からの簡単な操作で、均一な変形状態をなす平面ひずみ圧縮試験を実施できる。
3.Ko圧密中のKo値は、間隙水圧の消散過程で徐々に増加するが、消散後はその増加の割合が次第に減少する。
4.Ko圧密・平面ひずみ状態における非排水強度は圧密圧力に比例して増加する。
5.同一の圧密圧力の場合においては、圧密期間が長くなると粘土は疑似過圧密状態になり、密度の増加と間隙水圧の発生特性の変化に起因して、非排水せん断強度は増加する。

Research Products

• [Publications] 落合英俊,林重徳,梅崎健夫,大谷順: "大変形追随型Ko圧密・平面ひずみ試験装置の開発" 九州大学工学集報. 62. 552-545 (1989)
• [Publications] 落合英俊,林重徳,梅崎健夫,大谷順,古川幸則,畑成年: "飽和粘土のKo値と非排水強度" 九州大学工学集報. 63. (1990)