1989 Fiscal Year Annual Research Report
気相担持法による触媒燃焼用耐熱性セラミックス触媒の開発
| Project/Area Number |
63850168
|
|---|
| Research Institution | The University of Tokyo |
|---|
Principal Investigator |
御園生 誠 東京大学, 工学部, 教授 (20011059)
|
|---|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武 純一郎 東京大学, 工学部, 講師 (40011019)
水野 哲孝 東京大学, 工学部, 助手 (50181904)
奥原 敏夫 東京大学, 工学部, 助教授 (40133095)
|
|---|
| Keywords | 触媒燃焼 / ぺロブスカイト複合酸化物 / CVD法 / 低温プラズマ / 薄膜 |
|---|
| Research Abstract |
触媒燃焼はNO_Xの生成の少ない燃焼であり、公害対策技術として注目されている。燃焼用触媒としては、高活性であるばかりでなく、耐熱性にすぐれ、また安価な原料から合成できることが必須の条件である。これらのことから、申請者らはペロブスカイト複合酸化物に注目し、この機能の大巾な向上を目指して高表面積担体への薄膜状担持方法の開発を目的とした。本年度の成果は以下のようである。
(1)ペロブスカイト湿式担持の改良:高い完全酸化活性を有するLa_<1ーX>Sr_XCoO_3を薄膜状担持できる担体の探索を行なった。その結果、各種の酸化物の中ではZrO_2が優れており、プロパンの酸化において5wt%担持LaCoO_3/ZrO_2はLaCoO_3の約1桁の活性を示すことがわかった。現在、ゾル-ゲル法を利用した担持を検討している。
(2)CVD法による担持ペロブスカイト薄膜の合成:酸化物粉末表面にぺロブスカイトの各成分を均質に気相成長させるため、反応管を回転しつつ気相化合物を低温プラズマ分解できる装置を試作した。現在、Co、Cu、MnなどをZrO_2表面に気相成長させ、その特性を調べている。また、吸着分解法による薄膜との比較のため、TG、Massを備えた高真空CVD装置を作成し、モデルケ-スとしてV_2O_5薄膜を合成した。この触媒は含浸触媒に比ベて高い活性を示した。
(3)ペロブスカイト薄膜の表面解析:湿式法によって得た高活性LaCoO_3/ZrO_2の表面構造をSEM、XPS、XRD、EDXで総合的に解析した。低担持域ではLaCoO_3がZrO_2表面をほぼ完全に覆っており、薄膜状担持されていることが結論された。担持量の多い領域では活性低下の原因となるLaCoO_3別粒子の存在や担体との固相反応が見られ、これらの抑制が重要であると結論した。
|
-
[Publications] Taihei NITADORI: "Valence Control,Reactivity of Oxygen,and Catalytic Activity of La_<2ーX>Sr_XCoO_4" Chemistry of Materials. 1. 220-215 (1989)
-
[Publications] Hiroaki FUJII: "Complete Oxidation Catalysis of La_<1-X>Sr_XCoO_3 Highly Dispersed on ZrO_2" Proceedings of the MRS International Meeting on Advanced Materials. 255-260 (1989)
-
[Publications] Makoto MISOMO: "Design of Practical Solid Catalysts at Atomic/Molecular Levels" Studies in Surface Science and Catalysis 54“Future Opportunitiys in Catalytic and Separation Technology". 54. 13-31 (1990)
-
[Publications] 奥原敏夫: "NO吸着特性と直接分解反応" 表面. 28. 87-102 (1990)
