1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63860034
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
小倉 祐幸 宇都宮大学, 農学部, 教授 (90114157)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河又 虎好 宇都宮大学, 農学部, 教授 (40007977)
見目 明継 宇都宮大学, 教育学部, 教授 (40114160)
藤重 宣昭 宇都宮大学, 農学部, 講師 (40008016)
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Keywords | NFT栽培 / 冷水処理 / 紫外線カットフィルム / ヘキソ-ス / アスコルビン酸 / エチレン |
Research Abstract |
1.冷涼化技術に関しては、本二年度は冷水ドリップ式を実験した。すなわち、10℃に冷却した養液を低圧で、各苗のクラウンを保持するロックウ-ル布に日夜連続滴下した試験区と冷水NFT標準区とで、主として花芽分化から開花・結実開始の促進状況を調べた。その結果は標準区に比して試験区は概ね大差なく僅かに劣る程度であった。そこで、一万本苗処理実用装置の設計に当って、軟質散水管による冷却散布式が可であるとし、この熱収支試算を行なった。 2.収量・品質の向上技術に関しては、本二年度は土耕で、紫外線カットフィルムによる被覆栽培の効果を調べた。すなわち、紫外線カットの程度と、マルチ併用の有無との組合せの異なる6試験小型ハウスを造り、コマツナおよびホウレン草を繰り返し栽培し、糖・アスコルビン酸含量等を測定・比較した。この結果は、紫外線カットおよびポリエチレンの2区が常に糖含量・アスコルビン酸含量が有意に高く、紫外線をカットする被覆処理が収量・品質に有効に働くことが見出された。 3.ロックウ-ルによる根圏環境の改善技術に関しては、キュウリのNFT栽培で、ベッド構造を変え、収量・溶存酸素濃度・果実糖含量等を調べた。その結果、円弧型ロックウ-ルで、6月下旬より10月中旬までの長期にわたって高い収量がえられ、また高い糖含量が示された。 その他、サツマイモを気液栽培し、特に、根部のエチレン発生量と根の肥大を調べた。エチレン発生量は日射量と比例的関係を示し、また、日中、12時に最小で、夜間20〜4時に最大を示した。エラレン発生がある程度大になって根の肥大が生じる傾向がみられたが、肥大開始時をエチレン発生量から特定することはできなかった。
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