1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63860035
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
橋本 康 愛媛大学, 農学部, 教授 (30036298)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 英司 東京大学, 農学部, 助手 (00186884)
福山 寿雄 愛媛大学, 農学部, 助教授 (90036351)
森本 哲夫 愛媛大学, 農学部, 助手 (50127916)
仁科 弘重 愛媛大学, 農学部, 助教授 (70134509)
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Keywords | 水耕栽培 / 人工知能 / 環境制御 / 植物工場 / システム診断 / 情報化農業(サポ-トシステム) / 成分計測 / 生理生態 |
Research Abstract |
本研究は、植物工場など制御環境下における栽培プロセスの可能性を拡大すると期待されている水耕システムでトマトを栽培し、いわゆるコンピュ-タでインテグレ-トされる栽培システムへの第一歩となる情報システムの実現を目途に、多面的・実用的な試験研究を実行した。具体的には、人工知能に関する情報処理とそのトマト水耕栽培プロセスへの応用に絞り、以下の諸問題を明らかにし、当初の研究計画が遂行された。 1.AIを用いた栽培支援エキスパ-トシステム 導入されたAIコンピュ-タを活用し、エキスパ-トシステムの各種言語が開発された。特に、栽培に関するノウハウがエキスパ-トシステムとして構築され、水耕システムの培養液の濃度であるECセットポイントを生育の推移に最適な条件に設定するエキスパ-トシステムが検討され、良好な結果を得た。 2.水耕システムのファジイ制御 水耕栽培には多くのあいまいなパラメ-タが介在し、システム診断や制御の障壁になっている。ファジイ理論をこれらの問題に導入し、培養液のpHの制御を検討し、水耕制御に新たな可能性を提示し、その基礎面を明確にした。 3.トマト栽培サポ-トシステム 栽培プロセスをコンピュ-タで管理するサポ-トシステムを検討した。トマトの播種から第1花房、第2花房等生長過程に沿って環境制御を含む全体的な栽培について管理するシステムを構築し、良好な結果を得た。 4.コンピュ-タ-インテグレ-テド農業生産の可能性 以上から、AI、ファジイ等の情報処理と従来のプロセス制御におけるコンピュ-タ処理とを統合したモデルを水耕システムで実現し、広く農業生産における可能性を明確にした。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 羽藤 堅治,福山 寿雄,神尾 泰昭,橋本 康: "AIを用いた栽培支援システム(I)" 生物環境調節. 28(3). 109-112 (1990)
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[Publications] 森本 哲夫: "ファジイ理論を用いた水耕養液のpH制御" 生物環境調節. 28(4). 177-178 (1990)
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[Publications] K.Hatou,H.Nishina,Y.Hashimoto: "Tomato Cultivating Support System Based on Computer Integrated Agricultural Production." Proc.of 3rd International Congress for Computer Technology. 100-107 (1990)
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[Publications] K.Hatou,H.Nishina,Y.Hashimoto: "Computer Integrated Agricultural Production." Proc.IFAC 11th World Congress. Vol.11. 306-310 (1990)
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[Publications] 橋本 康: "バイオシステムにおける計測・情報科学" 養賢堂, 265 (1990)
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[Publications] Y.Hashimoto(編著): "Measurement Techniques in Plant Science" Academic Press (San Diego), 431 (1990)