1988 Fiscal Year Annual Research Report
アパタイトセラミックによる麻痺肢の機能的電気刺激システムの開発
Project/Area Number |
63870057
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research
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Research Institution | Tokyo Gakugei University |
Principal Investigator |
青木 秀希 東京医科学歯科大学, 医用器材研究所, 助教授 (80014166)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秦 美治 アドバンス, 本社研究室, 主席研究員
赤尾 勝 東京医科学歯科大学, 医用器材研究所, 助手 (50143607)
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Keywords | 神経刺激用複合セラミック電極 / ハイドロキシアパタイトーカーボン複合材 / 生体親和性 / 体積抵抗率 / ハイドロキシアパタイトコーティング / ハイドロキシアパタイト経皮端子 |
Research Abstract |
神経刺激用複合セラミック電極の試作を行った。電極用材料として、ハイドロキシアパタイトーカーボン複合材を開発した。この複合材の電気的、機械的特性及び生体親和性を検討した。この複合材の体積抵抗率は、ハイドロキシアパタイト焼結体に比べて、格段に小さかった。またその機械的強度は、ハイドロキシアパタイト焼合体とほぼ同じであった。 ハイドロキシアパタイトとカーボンの複合材をイヌの皮下に埋入し、この材料の生体親和性を調べた。その組織反応は、ハイドロキシアパタイトとほぼ同様であり、良好な生体親和性を示した。以上より、このハイドロキシアパタイトとカーボンの複合材は、電極用材料として有望であることがわかった。 ハイドロキシアパタイトを電気刺劇システムの体内埋入部分にコーティングすることは、長期間安定に機能的電気刺激を行うためには不可欠である。そこで各種基材に対するハイドロキシアパタイトコーティング法の検討を行った。コーティング層の接着強度とin vitroにおける機械的強度の経時変化を調べた。コーティング法としては、プラズマ法、熱分解法などが有効であった。これらの方法に対する、コーティングが基材、必要な膜厚ごとに最適条件を求めた。 皮膚インターフェイス用のハイドロキシアパタイト経皮端子のヒト植え込み実験を行った。ハイドロキシアパタイト焼結体をボタン状に成形し、ヒトの前腕屈側皮下に植え込みだ。既に、29カ月経過しているが、皮膚と癒着している。現在では消毒は全く行っておらず、入浴、水泳などの日常の生活を送っても、何んら支障がない。 本端子は感染を誘発せず、ヒトに使用しても安全であり、機能的電気刺激システムの皮膚インターフェースとして要求される条件を具備していることがわかった。
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Research Products
(1 results)