1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63870062
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
黒木 良克 昭和大学, 医学部, 教授 (00053794)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀬山 雅博 昭和大学, 医学部, 助手 (20216550)
近藤 宰司 昭和大学, 医学部, 助手 (50192068)
森下 益多朗 昭和大学, 医学部, 専任講師 (20138481)
小林 雅博 千葉工業大学, 工学部, 専任講師 (20083868)
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Keywords | 生体材料 / ガラス繊維複合材 |
Research Abstract |
1.生体材料用ガラス繊維複合材(CPSA複合材)の生体内劣化と生体外劣化実験と併せつ検討した結果、複合材の表面にシランカップリング処理を行うと、未処理に比較し劣化が少なかった。また、成犬脊筋内埋入試験では、生理食塩水浸漬試験に比べ約10%程度劣化が大であった。 2.CPSA複合材の応用として“CPSA骨接合システム"を試作しその基標的物性を評価した。“CPSA骨接合システム"はCPSA板状プレ-トとCPSA棒状フックで構成し、骨折観血手術中にフックを加熱し固定すること、力学的性質が骨に類似していることを特長とする。“CPSA骨接合システム"(2mmフック4本固定、プレ-ト厚さ2mm)の引張り破壊荷重は乾燥状態で約200kgfでこれをin vitro(生理食塩水中)で試験すると約70%の強度保持率となった。 3.組成を変えた数種類のCPSAガラス上でヒト子宮頚部由来のHelaS3細胞、ヒト胎児肺繊維芽細胞であるWI38細胞、マウス新生仔頭蓋冠由来細胞の3種類の細胞を使用し培養試験を行った。各細胞ともCaOP_2O_5のみで組成されたガラス上においては殆ど細胞増殖が不能であり、このことはCa^<2+>、P_2O_4^<3->の溶出が多過ぎる場合は細胞の生着および増殖が困難と推測された。一方CaO22〜27vol%、P_2O_517〜23vol%、SiO_226〜30vol%、Al_2O_322〜28%の各材料上では細胞増殖に差は認められず良好であった。 4.押し込み試験を施行し骨固着強度を検討すると、CPSA複合材は成犬大腿骨内に埋入後、3週よりせん断強度が発生しアルミナ、SUSと同程度であり、ガラス繊維とPMMAの界面に問題があると判明した。
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[Publications] 瀬山雅博: "各種生体材料を用いた細胞培養試験" 生体材料.
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[Publications] 瀬山雅博: "ガラス組成変化と細胞培養試験について" Orthopaedic Ceramic Implants.
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[Publications] 神崎浩二: "人工骨用ガラス繊維複合材における骨固着強度についての実験的研究" Onthopaedic Ceramic Implants.